IV暴騰で生じたコールオプションの不思議
オプション取引において、インプライド・ボラティリティ(IV)は非常に重要な要素です。特に、市場が急変動する際には、IVの急上昇はオプションプライスに決定的な要因となります
暴落の際はプットオプションの価格が上昇することは有名ですが
IVが上昇するとコールオプションの価格にも影響を与えることは忘れてはいけない超重要事項です
本記事では、IVの変化によるコールオプションの価格動向について、
興味深い発見がありましたので記録にしておきます
インプライド・ボラティリティ(IV)とは?
IVとは、オプションの市場価格から導出される、今後の価格変動の予想度合いを示す指標です。IVが高いほど、市場は将来の価格変動が大きいと予測しています。IVはオプションの価格に直接影響を与えるため、絶対に把握しておくべきパラメータです
事例紹介: 市場急変動とIVの暴騰
先日の日経歴代1位の暴落ではIVは期近で100%を超えました
この急変動により、コールオプションのIVが急上昇し、なんと
先物が1000円も下がっているのにオプションプライスが上昇するという減少がみられました。
ショートストラドル、カバードコールでは又裂きにあい大きな損失となったことでしょう
逆に、プロテクティブコールやコールバックスプレッドは非常に大きな利益を生んだことは重要事項として記録しておきます
つまり、プットオプション以外でも、コールオプションを使ったスプレッドでも暴落時は利益にすることはできるのです
コールバックスプレッドは通常クレジット受取程度しか儲からないのですが
FOTMのIV上昇による下げ渋り、高度IV上昇による価格上昇も認めることは非常に稀ですが起こりえることが証明されました
IVの変化
さてIVは回帰性の性質をもっていますが、上昇した後は時間をかけて必ず下がります(ピークがいつになるかは別の話ですが)
リバウンドに伴いコールのIVは大きく低下しました
一般に先物上昇ではIVは下がります
IVの低下はコールオプションの価格低下につながります
これは、コール買いにとってはネガティブに作用します
したがって今度はカバードコールなどのベガショートポジションが大きな利益を生むのです
実際のトレードではコールオプションが1000円上昇してもIV低下の影響が大きく価格はなんと下がってしまいました
これは、コールオプションをリバウンド期待で購入しても上手くいかないことを示しています
オプション特性として非常に重要な事実です
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