その6 食支援を定義する
「私は地域の食支援を実践しています!」という方に、「食支援って何ですか?」と聞いてすぐに答えられる方は多くはいません。それは「食の支援」が多岐にわたり、多くの職種が関わっているからです。自分たちができる食の支援を食支援とみんな思っているせいです。
多くの場合、それでも問題ありません。しかし、他職種、多職種で地域の食支援を考えるときは必ず定義がなければなりません。なぜならば、みんなが違う目標を考えているかもしれないからです。
そこで、私が活動する東京都新宿区の新宿食支援研究会では、食支援を次のように定義しました。「本人・家族の口から食べたいと言う希望がある、もしくは身体的に栄養ケアの必要がある人に対して①適切な栄養摂取 ②経口摂取の維持 ③食を楽しむことを目的としてリスクマネジメントの視点を持ち、適切な支援を行っていくこと。」
地域活動には目標が必要です。その共通言語が定義です。「この定義の中のこの部分をやりましょう」というのは良いのですが、「とにかくやりましょう」はやってはいけません。
定義なくして活動なし。定義なくして目標なし。定義なくして成果なし。
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