見出し画像

タベマチのこれまで、これから

 9月15日(日)に第6回最期まで口から食べられる街づくりフォーラム全国大会(タベマチフォーラム)を開催します。今回はこれまでのタベマチとこれから目指すことについてお話します。

 私自身が訪問診療を実践して20年近く経ち、歯科診療から食支援、そして地域食支援まで考えるようになった時、「新宿から全国へ」という思いがあり、タベマチフォーラムを開催することになりました。第1回は2017年9月3日(日)。全国から446名の方に参加していただきました。その後第4回大会まで全国的に活躍していただいている先生にご登壇いただき、その魅力的な講義を聴講するために多くの専門職が新宿に集いました。

 2020年のコロナの影響から、社会的にはオンライン、オンデマンド、ウェビナーなどいろいろな方法で学ぶことができるようになりました。もちろんそれは素晴らしいことですが、「魅力的な講師を招聘して人を集める」という時代の終焉をも意味しました。どんなに有名で素晴らしい講師であっても、何らかの形で自宅で聴講できる時代になってしまったのです。そこでタベマチフォーラムもその方向性を変えざるをえなくなったのです。
 2021年、2022年はコロナで中断し、2023年から再開することになりました。その第5回準備委員会は、(皮肉なことに)オンラインミーティングができるようになったということで新宿食支援研究会メンバーだけでなく、公募して30人以上の方が参加してくださることになりました。
 ただ、第5回準備委員会はかなり迷走しました。これまでと同じものは作れないし、違う形を創造しなければなりません。その中で出てきた2つの方向性は、「参加したからこその価値」と「市民参加」です。

 方向性は定まりましたが、これまでの経験のない企画を作らなければならないということで大いに悩みました。何と言っても市民向けに開催実績がなかったので。そこで、午前中は専門職向け、午後は一般市民が参加できる企画にして体験型イベントを開催することにしました。
 

市民参加もあった第5回タベマチフォーラムの様子

 第5回大会では、午前中は山形から調理師の延味シェフ、管理栄養士の小川さんをお招きしてシンポジウム、午後は様々なイベントを開催して市民の方に参加していただくことができました。初めての試みとしては大変良かったと思います。
 しかし、われわれ、いわゆる専門職の弱みがあらわになったという気もしています。要は、地域のコミュニティとの関係性です。これまで単発に町内会とのコラボなどしてきましたが、「新宿食支援研究会」が、新宿の地域密着になっていないということです。もし、地域密着であれば、昨年も倍以上の皆さんに集まっていただけたと思います。

 今回は、昨年お子さんたちの集客、広報に尽力してくださった方が新宿を離れ、さらに市民集客という意味では苦戦を強いられる可能性もあります。まだまだ市民との歩み寄りは手探りです。行政などにお願いをして、広報してもらえば集客力は上がると思いますが、それも打ち上げ花火でしかありません。その日「良かったね」と言って終わることがタベマチフォーラムの目的ではないからです。

 第6回タベマチフォーラムで、地域密着のカリスマを呼ぶというのは偶然ではないのです。

つづく。

開催概要

名称  第6回最期まで口から食べられる街づくりフォーラム全国大会
日時  2024年9月15日(日)
場所  東京富士大学二上講堂(東京都新宿区下落合1-9-6)
後援 厚生労働省 東京都 新宿区
参加費用(午前の部のみ)  前売券3850円(当日券5500円)

申し込みはこちら


#タベマチフォーラム   #最期まで口から食べられる国 #新宿食支援研究会 #東京富士大学  参加したからこその価値 #市民参加


いいなと思ったら応援しよう!