その54 廃用症候群を防ぐ!
食支援はリハビリと廃用予防ですが、病院と地域では異なります。病院の食支援の中心は摂食嚥下障害に対するリハビリテーションがメインとなります。一方、地域食支援の大きな柱は廃用症候群予防です。
さて、廃用症候群とは何でしょう。長期間の安静で心身の活動性が低下することにより引き起こされる病的な状態です。簡単に言うと、「動かしていないから動かなくなる」ということです。以下のようなデータもあります。
筋肉 1週間の安静で約10%筋力低下
関節 3週間の安静で硬くなり、曲がりにくくなる
骨 数日の安静で骨吸収が始まる
心・肺 3週間の安静で機能が10%以上低下
その他 消化吸収機能低下、食欲低下、便秘、平衡感覚低下、精神活動低下
廃用症候群は寝たきりの入り口でもあります。廃用症候群から誤嚥性肺炎を発症し、口から食べられなくなることも多くあります。
実は、食支援と廃用症候群とは切っても切れない縁があります。食事と栄養で廃用症候群を予防することもできるし、食事と栄養で廃用症候群から回復させることもできるのです。つまり、食支援は廃用症候群の予防でもあり、治療でもあると考えられます。
例えば、廃用症候群予防目的の地域活動もたくさんあります。地域のケアカフェであったり、体操教室であったり、お祭りもそうかもしれません。地域の人たちが集まり、コミュニケーションをとり活動することは廃用症候群予防になります。
こう考えると、地域食支援活動で重要な因子の1つは廃用症候群予防。そのためには専門職だけではなく、地域住民の方たちも食や栄養の知識や意識を持つことが重要です。
廃用症候群は寝たきりの入り口でもあります。廃用症候群から誤嚥性肺炎を発症し、口から食べられなくなることも多くあります。地域食支援活動で重要な因子の1つは廃用症候群予防です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?