研究者に向いている人
仕事柄、「研究者に向いている人」ってどんな人ですか?という質問をよく受ける。
医者や弁護士と違って、こうすればなれるというものがはっきりしていないから、研究者になりたい人が不安に思ってこのような質問をしてくれるのだと思う。書き出せば色々とあるのであろうが、以下は私がこれまでの研究者生活の中で思う、研究者に必要な性格・資質である。(先ほどMondに同じような回答を書いたが読者層が異なると思うのでnoteにも転記する)
・わからないことを面白いと思えること
人間には2つのタイプがいて、わからないことを聞いたときに、「つまんない」と思ってそれ以上知ろうとしない人と、「おもしろい」と思って、調べたり人に話を聞いたりすることを厭わない人がいる。当然のことながら後者のような人が研究者向いていると思う。知的好奇心が旺盛な人、と言い換えても良い。
・文章力がある程度あること
研究は最終的に論文という形で発表される。(というかしなければ意味がない)。そのため、自分の考えていること、調査や実験で得られた結果をきちんと文章化できることが研究者には求められる。
・一人でいることをなんとも思わない人
チームで研究をすることはもちろんある。でも、文章を買いたり、本を読んだりするときは基本一人。だから、一人でいることが寂しいと思って耐えられなかったりする人は、残念ながら研究者には向いていないと思う。つまり孤独を感じない人が向いているということ。
・どうにかなるさマインドがあること
これは特に大学院生に言えること。大学院生はメンタルを崩しやすいという研究結果がある。これは先行きが見えないということが大きな理由なのではないかと思う。だからその中にあっても「でもまぁ、どうにかなるさ」という楽観的な思考をもてる人が研究者に向いている。
・それなりにコミュニケーション力があること
上記とやや矛盾するが、分野にもよるとはいえ、研究はチームでやったり研究のネットワークが重要になってくる場面が多々ある。あまりに周りと上手くやっていけないような人もこの研究者としては難しいかもしれない。
・体力があること
あんまり語られないが、体力があることも結構重要である。だと思っていま。大学院はいわずもがな、アカデミックポストで研究をしようとすると、研究以外の様々な業務ををこなしていかなくてはならなくなる。年を取ると本当に研究に避ける時間が少なくなるので、研究を続けるためには体力が必要。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?