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「どうしてあなたは病院へ?」~患者さんの病院への受診動機~
「どうしてこの患者さんはこの病院を受診されたのか」
再診予定日の受診患者、他施設からの紹介受診、健診異常を指摘されての受診など、以前私が専門としていた消化器外科外来では、患者さんの外来受診理由が明確であることが多かったのですが、
当日に直接来院された患者さんのなかで、最初の主訴(腹部症状・肛門症状他)とは違った理由を診察が始まってから判明する、ということもあります。
診察時にうまく問診など受診動機を引き出せればいいのですが、うまくいかないと結局会話がかみ合わずに診察が終了し、お互いもやもやしてしまうことがあります。
外来の問診スキル
総合診療科の先生や、外来診療が中心のクリニックの先生方は、患者さんのニーズをくみ取る問診スキルが高いと感じています。
外科医は基本的に頭が比較的短絡的(もちろんそうじゃない優秀な外科医もいると思いますが)にできているので、
受診動機のはっきりしない患者さんを、
適切な問診をしながら患者さんの隠れた受診動機や医師への要望をすくい取るのが苦手な傾向があります(自分だけなのかもしれませんが)。
最近は初診時点での受診理由を記載してもらうことも多く(最近ではWeb問診票などを利用する医療機関も増えているようです)、
診察の開始時点で診察の方向性が決まることも多い印象ですが、
診察の終盤になって
「いや、実は先生…」
という言葉の後にびっくりするような話が出てくることも…
初めて診察する患者さんを診察するときは、いつもヒヤヒヤしているのが実情です。
当直の時間帯では
夜間当直中に直接来院される患者さんの中には
「日中の外来が混んでいるから」
「朝から仕事だから」
といった理由で受診する方がある割合でいます。
診察する側の気持ちの余裕がなくなっているため、対応の仕方によっては問題(クレームなど)が起きやすい状況になります。
時には別の理由も
外来を受診される方の中には、
「自分は病院に来る必要はないと思っている」
かたもいらっしゃいます。
家族の方が心配をされ、本人を説得してなんとか受診に至った方などです。
そのような場合、ご本人への診察の中では問題となる主症状がはっきりせず、ご家族からの情報が頼りになりますが、ご家族の過剰な心配が情報をねじ曲げてしまう可能性もあり、注意を要します。
患者さん本人より家族が受診を希望される場合、緊急性を要する重篤な病態である可能性は少なく、そのあたりを十分に見極めながら双方にご理解を頂くようなお話をして(時には検査も追加して)診察を終えることになります。
患者さんの受診動機を把握することは、受診される方の満足度を高める最初の第一歩ですが、それを的確に行うには医療者側も相応の能力と準備は必要だと思っています。
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