【病院で働くということ】・・・Vol.26:意志を貫くこと、周りの意見を聞くこと、のジレンマ
2つのジレンマ
「目標に向かって自分の意志を貫きなさい」
と言われる
でもそれをやりつづけていると
「周りからの忠告に耳を傾けなさい」
と言われることもある
どちらも正しいことですが、時によって相反する状況になり得ます。
自分の意志を必死に貫こうとすれば、周りと衝突することもあり
周りの声を聞こうとすれば、自分の意志を曲げないといけないこともある
ということです。
独自のスタイルを貫き通せるのは一部の特殊な人だけかもしれません。
それでも
周りの意見を聞きながら、状況に合わせて自分を変えられる人でいたいし、そのような柔軟性は併せ持っていて損はないと思っています。
病院の中では…
病院という組織で働く場合にも同じようなことが起こりえます。
自分の信念にそって医療を行えば、必ず周囲の協力は必要です。
協力を仰ぐということは、必ずその人の意見を組み込みながら物事を進める必要があるということです。
そのときに自分の意に反することが起きたらどうするか?
自分の意見を貫き通すか、相手の意見を受け入れるか、議論をして落とし所を見つけるか。
状況により、相手との関係性によりそれぞれ違うと思います。
現実的な解決方法
それでも限られた診療時間の中で決断し、行動に移さなければいけません。
時にはストレスを感じることもあるでしょう。
それでも病院で働くということは、たくさんの業務を多くの職種の人間がその専門性や特性を生かして患者さんの診療を行っていくということです。
周囲の声を聞かず、自分だけの意見を貫くことは決していい結果は生みません。
でも、自分の中にある「仕事」や「生き方」に対する熱い思いはなくさないでほしいと思っています。
時には周りにぶつかってもいいです。
若い時には上司・指導者に積極的に自分の意見を述べてもいいでしょう。
ただ、人の意見を聞かないままいつまでもぶつかり続けたり、
感情的になりすぎて仕事の質が下がるようなことがあってはいけません。
結局のところ…
最終的には自分の信念に沿ってとった行動でも、
本当に患者さんのためになっているか
を常に自分自身で確認し続けることが大切です。
自分の意志と周囲からの意見を
自分の中でバランスが取れるようになっていくこと。
医療に携わるものとして大切な素養だと思います。