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趣味「人間観察」という人を信用してはいけない理由

 「趣味は何ですか?」と問われて「人間観察です」と言う人がいる。

 駅前などの人がたむろしている場所や公園などのベンチに座って、そこを往来したり、遊んだりしている人たちの会話や挙動をボンヤリと見て楽しんでいるのだ。
 おおむね、それらの人は、何故か得意げに、そう言う。

 しかし、だ。
 実は「人間観察」を純粋に楽しんでいる者は少ない。
 これは、その後に、周囲の人間に「どういう面白い人たちがいたか」などということを、語りたくて、そのネタ集めをしているのだ。

 ただ、テレビや動画など、既存のコンテンツが面白いと言うと、自分と言う存在の影が薄れるので、「人間観察」などという言葉で優位に立とうとしている浅ましいのぞき見行為に他ならない。

 おまけに、趣味に対して、何の投資もしていない。しいて言うなら、自分の有している時間か。
 つまりは、本来自分が周囲に対して支払うべきものを、自分の時間に換算しているだけの閉塞的で卑小な行為なのだ。

 ハッキリと言えばいいのだ。
 「金が無く、暇をもてあましている」と。

 それを「趣味は人間観察です」などと、自分すらも胡麻化して、言ってのける。

 こういう人間を信用してはいけない。

(ここまでで10分)

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