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【オススメ曲】春の嵐/曽我部恵一

 2011年の春から、毎年この時期になると聞いている曲がある。
 多分、私だけでなく、多くの方が、そうあるようで、この時期になるとラジオなどではリクエストされている。

 曽我部恵一の”春の嵐”という曲だ。

 東日本大震災から、間もなくして3月14日、この曲は、フリーダウンロードという形で発表された。
 曽我部さんの、【(ぼくに出来ることは)『ぼくのこの音楽を届けること』だけだと考えます」「音楽でだれかの冷めた心を暖められることだけを、願っています」】という気持ちからだった。

 あの当時、今とは違った意味でエンターテイメントは自粛していた。
 現実とは思えない映像がテレビで流され、放射能という目に見えない恐怖にもおびえていた。

 そんな時に、「愛の歌をうたいましょう」という曽我部さんの声は私の胸に、癒しとなり響き、随分と救われたものだった。

 あの春を経験した私たちは、どうしても現在の春と比べてみる。
 数々のイベントが中止となり、どこかに行くことすらも躊躇しがちになっている現在。 あの春もそうだった。

 そんな中でも、毎年変わらず、当たり前に春はやってきて、当たり前に花は咲いた。
 めぐる季節だけは変わらない。いつか、花は咲く。

 だから思うのだ。せめて、愛の歌を、この胸に響かせていようと。

(ここまでで10分)


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