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かゆみをコントロールする⁉

 アトピー性皮膚炎の痒みに限らず,痒くなりやすい時間帯というものがあります.

  休日の起床時,帰宅時,夕食後,風呂中,後,就寝時です.

 これらは全て,自律神経が不安定になったとき,多くは,交感神経から副交感神経に変化していくときで,副交感神経優位になると体温が上昇することが一因と考えられます.これがかゆみに関係する体のしくみの一つ目です.

そしてもう一つ,かゆみに関係する体のしくみがあります.

 朝おきて顔を洗ったときに,体の中の,腎臓の上にちょんとついている副腎という塊から,血液の中に,副腎皮質ステロイドホルモンがどっと分泌され,戦闘モードに入ります.戦闘モード中は,かゆみを感じにくくなります.ほら,副腎皮質ステロイドホルモンって,かゆみに塗ってますよね,直接.

  お休みの日は,その分泌量が少ないため,朝から体がかゆいです.

 仕事,学校が終わって家に帰ると,副腎皮質ホルモンが下がってきて,お休みモードに突入し,睡眠となります.

 最悪なのは,ソファーでの寝落ちです.

 寝落ちした後は,副腎皮質ホルモンが低値となっている上に,副交感神経優位になり,体温も上がっているので,かゆみがMAXです.

 アトピー性皮膚炎の人は,経験上,寝落ちしないように気合をいれたまま,ベッドに入るようにされるほうがよいです.

 何かに夢中になっているときに,かゆみが少ないのはこういったことが理由です.

 狩りや喧嘩をしているときに,かゆいなぁーってなっていた人類は,きっと淘汰されたでしょう.

 われわれは,かゆみに打ち勝った勝ち組の末裔です.

 「敵を知りて,己を知れば,百戦危うからずや」痒みに支配されるのではなく,少しでもコントロールできるといいですね.

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