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保湿は「しっかり」,でも「テキトー」でいい.

 「しっかり」なの?「適当」なの?と,早速ツッコミが入りそうですね.乾燥肌に対する保湿は,「しっかり」の部分と「テキトー」の部分を理解し,効率よく行うことが実はコツなんです.

 アトピーさんや特に乾燥する人を除き,ほとんどの人は真夏に保湿は必要なく,乾燥する時期にのみ保湿をすれば十分です.さてその時期とはいつですか?

 そうです,湿度が低くなる季節ですね.今ですよ,今.

 では,気象庁のページで名古屋市の年間の湿度をみてみましょう.すると夏は70%を超えていますが,冬も60%をキープしており,「あれ?そんなに湿度に違いがあるように思えませんが?」ということに気づきます.(「気象庁」「湿度」「地名」で検索できます.)

 実は少し難しいお話ですが,中学校の時に勉強した飽和水蒸気量を思い出しましょう.例えば,夏の35℃の時に湿度70%であれば,実際に空気中にある水分量は27.708g/m3で,冬の10℃の時の60%では5.639g/m3しかなく,10%にしか見えない違いは,実は約5倍もの水分量の違いがあるんです.

 皮膚の一番外側にある角質の水分量を「角質水分量」といい,40(単位はAU:Arbitrary Unit電気的な相対値)あれば正常,50あればしっとりすばらしい,30を切るとカサカサ,湿疹などの病変は10を切ります.アトピー性皮膚炎の私の肌は,冬でノーケアでは20程度です

 一般的に湿度といわれているのは相対湿度といわれ,実際の空気中に含まれている水分を絶対湿度といいます.より角質水分量に影響するのは絶対湿度のようですので,気温が低い時期であればあるほど乾燥しやすいということになります.つまり,10月から3月の寒い季節で,気温が低ければ低いほど肌は乾燥しやすいということです.

 次に,保湿は1日に1回か2回かという質問がよくありますが,これは自分の肌で試したところ,湿疹などでがさがさな人ではない限り,しっかりと毎日風呂上りに保湿すれば,1回で十分保湿効果が維持されるということがわかりました.そして,体の中で乾燥しやすい部分というものがあり,1番はすね,2番はうで,3番は背中から横腹のあたりです.

 以上から「しっかり」の3要素をまとめると,10月から3月の寒い季節には1日1回風呂上りに,すね,うで,背中などを中心にしっかり保湿すべしとなります.
 
 あれ?「テキトー」はどこにいったの?と思いましたね.そうです,次に塗り方です.

 最近はしばしば新聞やSNSなどでも,塗り薬はすりこまないということが,皆さんに少しずつ浸透しているように思います.塗り薬だけではなく,保湿剤もそうですよ.つまりここで「テキトー」です.クリームやローションならば,白い状態で残っているくらいがちょうどいいです.置いておけば勝手に吸収されて消えていきます.最初はべたついたり,パジャマについたりして,慣れないとは思いますが,たくさん塗ってすりこむくらいなら,少なくてもいいので,適当にぬってくださいね.
 

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保湿剤ランキング2024.11②


 では最後に保湿剤についてですが,これは病院やクリニックで処方してもらえるものがあれば,もちろんそれで結構です.アトピー肌である私が実際に使い,比べて選んだ市販の保湿剤ランキングを👆に紹介しましたので,お役に立てれば幸いです.ちなみに私は処方される保湿剤ではなく,実際にこのランキングを元に,季節に合わせて使っています.

さらに詳しく知りたい方はこちら

youtubeでは動画で説明しています.こちら

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