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〇〇のとり過ぎがうつ病を招く

うつの発症と関連があるのはどれでしょうか?
1、タンパク質のとり過ぎ
2、塩分のとり過ぎ
3、糖質のとり過ぎ



答えは3の、糖質のとり過ぎ

すでに海外の多くの研究でわかっていましたが、2022年6月9日の雑誌Neutoritionsで日本人の研究結果が掲載されました。
中年女性では有意差はなく、若い女性で糖質過多とうつ病の関連性が示唆されています。

糖質をとり過ぎると、血糖が激しく上がり下がりします。それによって、インスリンの過剰な分泌が起こり、他のホルモンにも影響を与えます。
その結果、自律神経が乱れ、副腎機能が乱れ、メンタル不調をきたすのです。

糖質ばかりで、肉や野菜が不足していることも多々あります。
私は産業医で就業判定をしており、健康診断結果を何百何千と見ています。たくさん見ていると気づくことがあります。

若年女性には、タンパク質、鉄分、ビタミンB群不足の人が実に多いのです。
こうした結果になっているのは、特に痩せ型でBMIが20未満の方が多いです。
自覚症状をみると、頭痛、肩こり、不眠などが書いてあります。

糖質メインの食生活は、連鎖的に栄養障害を引き起こし、疲労、イライラ、不安を招きます。

タンパク質や脂質が足りないと、エネルギーを作れないので、すぐに利用できる糖質が欲しくなります。甘くて幸せな瞬間を味わうと、さらにいつも食べたくなってやめられない状態になっていきます。
そう、これが依存です。

まずは、糖質を減らすのではなく、タンパク質と良質の油を増やしましょう。
エネルギーが十分なら、糖質は少しで十分に感じます。

「ご飯、麺、パン、お菓子を外したら食べるものがない」
そんな心配する必要はありません。
お肉も魚も卵も、野菜もフルーツもナッツや豆類、海藻、バターやチーズなどの乳製品もたくさんの食べ物が地球にはたくさん存在しています。


糖質を減らすときに、油もダメだと思わないようにしましょう。
動脈硬化などの生活習慣病で亡くなる人がほとんどいない部族がいます。
イヌイット族は、アザラシなどの動物性タンパク質、動物性脂肪が主食です。飽和脂肪酸が半分近くを占めている人たちは健康に過ごしています。

ハッザ族は、ヒヒやヒョウなどを食料にしています。こちらも動物性タンパク質と動物性脂肪が主食です。生活習慣病はなく、うつ病も存在しないそうです。

ただ、人々の健康状態を食べるものの観点だけで見ることはできません。塩分や食べる時間、睡眠、運動量、人とのつながりなどさまざまな要素が複雑に絡み合っています。

とはいえ、全部を一度に変えるのは現実的ではありません。

まず、私たちが食べ物のせいで心や体の健康を損なわないためにできることは、米や小麦ではない食べ物にも目を向けてみることではないでしょうか?

多様性のある食生活が、私たちに元気を与えてくれます。例えば、パンやうどんなど、いつも食べている糖質の多いものを一つやめてみるだけで、視点が変わって新しい良いものが見えてくるかもしれません。

いつもの習慣は心地が良いものですが、少しずつ自分を蝕んでいることもあります。たまには心地よさから抜け出して、新しい食習慣を取り入れてみませんか?

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