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睡眠の重要性

練習をたくさん行っていると,
睡眠を削ってしまう傾向にあるかと思いますが,
睡眠には,身体を回復する重要な役割があります.

今まで行われてきた研究から
・遂行能力の維持
・学習・記憶の形成
・体内環境の維持
・身体の成長
などに重要な役割を果たしていることが明らかになっています.

身体の成長・回復に必要な睡眠が不足することは,
思春期のアスリートへは特に,受傷リスクを与えてしまう可能性がある
と考えられます.

今回は思春期のアスリートと睡眠の関係についてまとめたいと思います.
ダンサーも他の競技のアスリートと同様に
日ごろから激しく練習を行っていると思うので笑
参考になるかと思います.

研究の紹介

160名中112名(平均年齢15.2±1.5才)が回答した
アメリカで行われた調査では,

1日の睡眠時間が平均8時間未満であった選手は,
8時間以上眠った選手と比較して,
受傷リスクが1.7倍高いという結果でした.
さらに,学年が上がると,
受傷リスクが1.4倍高くなるということもわかりました.
(学年が上がると睡眠時間も減って,より難しいことに挑戦している影響もあるかもしれないですね)

このほかの研究でも,
大学生のバスケットボール選手では,睡眠時間を10時間以上にさせると,
より速く走れ、正確にシュートが決まり、
身体的および精神的幸福の主観的評価が改善したともいわれています.
さらに,また別の研究では自転車漕ぎの課題を行った際には,
睡眠不足が心血管パフォーマンスに悪影響を与え,
重量挙げを行ったときにも睡眠不足が悪影響を与えることを発見しました。

研究から

睡眠不足はパフォーマンスの低下だけでなく,
スポーツ傷害の発生にも関与していることが明らかになってきています.
当たり前のことから,日々意識して改善していくことが,一般の人にも,
アスリートにも,そしてダンサーにも大切なのかもしれません.
練習を行うことは大切ですが,それだけでなく,
身体を休めることも同じだけ大切な仕事であることも
理解しておきましょう.
ケガをすると直るのにたくさんの時間を浪費してしまうので,
ケガをする前に自分でできる予防を
しっかり行っていくことがとても重要です.

参考文献
・田ヶ谷浩邦.睡眠関連のホルモンの計測. 生体医工学46(2):169-176
・Matthew D, et al,. Chronic lack of sleep is associated with increased sports injuries in adolescent athletes. J pediatr Orthop 34(2), 2014

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