レレベ時の筋活動について
バレエと言えば,
アンデオール,プリエ,レレベ(ルルベ)といった
基本動作がもととなって,より高度な技の習得に繋がります.
私たちの身体は練習を積み重ねることで,
動作時の筋発揮の強さや,身体重心の動かし方など,
たくさんの要素を学習しています.
その積み重ねが大きなジャンプやターンなどに繋がっています.
一日に多く練習したり,
一曲でたくさんの動作を繰り返すと
疲労を感じるかと思います.
脚が動きにくくなったり,
ポアントに立ちにくくなったり
感じ方は様々あるかと思います.
その疲労が,筋そして動作にどのような影響を与えかるか
気になるところです.
今回は,バレエで特に繰り返しが多いレレベと疲労の関係について
ご紹介します.
研究の紹介
今回紹介するのは,バレエシューズでレレベを行わせ,
疲労前と疲労後の筋活動と身体重心変位など
を調べた中国の研究です.
手短に説明するので,気楽に読んでいっていただけると嬉しいです.
結論から言うと,疲労前と疲労後では
レレベで踵を挙げる(ライズ)ときにはハムストリングス(ももの裏)
踵をおろす(アテールになる)ときには下腿三頭筋(ふくらはぎ)の筋活動の変化がありました.
さらに,身体重心の移動量にも変化があったという結果でした.
身体重心変化はもちろん左右・前後方向には移動量が増えて,
上下方向には減ったというものです.
身体重心の変化は股関節や膝関節といった各関節の動きの変化によってもたらされたのではないかとのことでした.
研究から
適切な動きの学習ができないことでなく,
不適切な動作を行うことで,ケガにも繋がりかねないので,
疲れた時こそ,しっかり身体を引き上げることを忘れずに,
体幹を強くして動作を行うことが大切ですね.
そして,強い身体を作るためにも,
筋力トレーニングも同時に行っていくことも必要です.
トレーニング系も今後話題として出していけたらよいかなぁと
思っているところです.
参考文献
・Lin, et al., Fatigue-induced changes in movement pattern and muscle activity during ballet releve on demi pointe. JAB 32(4),2016
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