宇宙に輝く無数の星のような、本との出会いをお届けしたいと開業いたします。【当店の特徴】①銀河望遠鏡は、絶版になった古書や、いつの間にか版元で品切れになった古本を大事にして行きます。一方、巷に流通している本は、出来るだけ安価に提供させて頂きます。送料も実費、あるいは、まとめてお買い上げ頂くと割安、に設定しています。この、送料を出来るだけお安く、というのは最近とても増えていると聞く、無書町村(町や村に書店が無い、という意味の勝手な造語ですが)に本を届けるのは、ネット古書店の大事な役目のひとつになるのではないか、と思っているから、ということでもあります。実店舗の代わりにはならないとしても、少しでも補いたい。②また、銀河望遠鏡は「選書キュレーション」を導入します。* 当店から、「選書キュレーター」としてお願いした方々に、それぞれの視点・テーマなどから選書をして頂きます。 イメージとしては、銀河望遠鏡という古書店の中に、選書キュレーターの方々の本棚がある、という感じです。選ばれた本については、当店の在庫から、無い場合は何らかの方法で可能な限り入手して販売できるようにしたい、出来ない場合でも情報につなげたい、と考えています。 選書、と言う行為には、その人が現れるのではないでしょうか。 それはとても興味深く、面白いことですが、ご自身の内面を表出するデリケートな作業かも知れません。そんなお願いに快く応じて下さった選書キュレーターの皆さんの棚を是非味わい、楽しんで頂ければと思います。 なお、キュレーターの皆さんは段階的にお願いする予定で、選んで頂いた本がある程度揃ってから順次公開していく形になります。 更に、選書キュレーションについては、上記のようなキュレーターの方々にキュレーションをお願いするほか、例えば、「世界の10大小説」とか、「1990年代海外SFベスト30」のような巷に公開されたリストを参照することも含めたいと考えています。こちらも、面白い切り口の選書(?)と考えてお楽しみ頂けるのではないかと思います。 *キュレーション(Curation)とは、特定のテーマや基準に基づいて情報を収集・選別・編集し、新たな価値を付加して共有することだそうです。 キュレーションという言葉は、美術館や博物館などで展示品の企画・運営を担う「キュレーター(Curator)」という専門職に由来しています。ラテン語で「治す、世話をする」という意味の「curate」が語源で、もともとは「人の魂を預かる人」という意味で使われていました。③その他、本だけではなく、雑誌や映画などのチラシ、パンフレット、CD、DVD、Blu-ray、NPOこどもすぺーす柏の舞台観賞会のチケット、モノンクル惑生相談室の相談チケットなども扱います。こちらは、まだまだ本棚がある程度充実してから後のことになります。     *      *      * 以下は、開店にあたっての店主の思いです。お時間がある方はお読み下さい。 世紀末から2000年代に入り、インターネットが拓いた世界はそれ以前の知の世界を一新するかのようでした。無限の情報にいつでもアクセスできる可能な限り自由な知と楽しみの世界。近年は、更にAIの活用が実用段階に入り、今後の発展がまだ見通せないくらいです。ヴァーチャルに広がるネット空間にはなんでもあり、それだけでも十分過ぎるくらいだと感じる人が増えて来たのではないでしょうか? 確かにそれも一面の真実です。 しかし、その魅力があまりにも大きかったために、既存の価値が損なわれた一面もまたあったと言うべきではないでしょうか。21世紀の最初の10年が過ぎ、更にもう10年が過ぎた2020年あたりから、その損なわれた何か、失われたかも知れない何か、が気になってきました。 その何かを今、正確な言葉で表すことは、わたしには難しい。 ただ、「本」という存在、そのカタチ・モノとしての在り様の中には、その損なわれた何か、失われたかも知れない何か、の一端がまだ残っているかも知れない。そんな気もしています。だとしたら、その本を、本が持つ可能性を、再発見することが出来るかも、必要かも、知れない。 実は案外、若い人たちの中からも、そんな動きは始まっているような気もするのです。 全くたまたま手に取ったBRUTUS no.976 2023年1月号は、「それでも本を読む理由。」という特集でした。ぱらぱらとめくったページに、幅允孝という方が「鈍く考える」ために本を読む。と、書いていました。 スピードと効率を重視する世の中で、あえて時間の回転数を落とし、深く「鈍考」出来るのが、読書ではないか、というのです。 なんだか、その主張には響くものがありました。 銀河望遠鏡は、ささやかですが、そんな動きにも連動し、連綿と各時代、各地域の中で発行されてきた無数の本、その輝く星くずの中から拾い上げ、みなさんの元にお届けできたら、と考えています。 何分、個人営業で少しずつ進めているのが実態ですので、志はともかく、具体的な形にするのはある程度時間がかかってしまう筈です。申し訳有りませんが、そこはご容赦頂きつつ、どんな宝物が隠れているかわからない、訪れるのが楽しくなるサイトになるように努めます。どうぞよろしくお願い申し上げます。(店主・dozeu)

  • 紅萌ゆる 一昭和初年の青春一/土屋祝郎

    1978年初版。岩波新書版。定価280円本書は土屋祝郎(1908-1996)による1930年代初頭、昭和5-7年頃の三高(旧制・第三高等学校)を舞台とする生き生きとした青春を描いた作品です。エッセイでもあり自伝でもあります。

    ¥100

  • 「横浜」をつくった男/高木彬光

    2014年4刷り。光文社文庫版。667円+税幕末から明治を生き、横浜の地に名を残し、易聖と呼ばれるまでになった男、高島嘉右衛門。江戸の商人であった彼は、商売の手違いから投獄され、牢内で「易経」とめぐりあう。上下2巻を暗誦するほどに熟読し、彼は天来の易占の才能を開花させる。後に自由の身となった嘉右衛門は、横浜に新天地を開拓し、更に伊藤博文の相談役として、その類い希なる能力を発揮する。

    ¥250

  • 初秋 スペンサー・シリーズ/ロバート・B・パーカー

    2001年15刷り。ハヤカワ文庫版。定価600円+税 離婚した夫が連れ去った息子を取り戻してほしい——。スペンサーにとっては簡単な仕事だった。が、問題の少年ポールは、対立する両親の間で駆け引きの材料に使われ固く心を閉ざし何事にも関心を示そうとしなかった。スペンサーは決心する。ポールを自立させるためには、一からすべてを学ばせるしかない。ボクシング、大工仕事……スペンサー流のトレーニングが始まる。ハードボイルドの心を新たな局面で感動的に描く傑作!

    ¥770

  • 毛皮を着たヴィーナス/L・ザッヘル・マゾッホ

    2009年新装第2刷り。河出文庫版。定価630円+税

    ¥400

  • 自分の中に毒を持て/岡本太郎

    1993年。青春文庫版。定価467円+税“才能なんて勝手にしやがれだ"“だめ人間なら、そのマイナスに賭けてみろ"岡本太郎の遺した作品と言葉は、いまでも私たちに鋭く問いかけています。瞬間を生き抜く、岡本太郎のパッションは、強い力をもって私たちの生命にズシンと響くのです。歓喜と驚きに満ちた人生を、あらためてつかみとってください。

    ¥240

  • 堕落論/坂口安吾

    平成19年10刷り。新潮文庫版。定価514円+税単に、人生を描くためなら、地球に表紙をかぶせるのが一番正しい——。誰もが無頼派と呼んで怪しまぬ安吾は、誰よりも冷徹に時代をねめつけ、誰よりも自由に歴史を嗤い、そして誰よりも言葉について文学について疑い続けた作家だった。どうしても書かねばならぬことを、ただその必要にのみ応じて書きつくすという強靱な意志の軌跡を、新たな視点と詳細な年譜によって辿る決定版評論集。

    ¥280

  • 「世間」とは何か/阿部謹也

    2004年18刷り。講談社現代新書版。定価720円+税日本人の生きてきた枠組「世間」とは何か。古代から現代まで、日本人の生活を支配し、日本の特異性をつくってきた「世間」の本質とは? ヨーロッパの「社会」を追究してきた歴史家の視点で問い直す。

    ¥250

  • ピアノ・レッスン/ジェーン・カンピオン

    平成5年初版。新潮文庫版。定価560円エイダには言葉がない。代りにピアノがある。九歳の娘と共に見知らぬ男に嫁いできた。森の奥から出迎えた夫は、重いピアノを浜辺へ置き去りにした。耐えきれずにエイダは、顔に刺青をした字の読めない隣人の男に頼んで、浜辺に連れていってもらう。喜びに溢れてピアノを弾くエイダ。彼女に見惚れる男......。無垢な情熱と恐れの渦巻く愛と性を美しく描いた、超話題作映画鑑賞ガイド。

    ¥200

  • 風の谷のナウシカ 全7巻 アニメージュ・コミックス・ワイド判/宮崎駿

    ほぼ新品。巨大産業文明滅亡後1000年、人類はわずかに残された居住可能な土地に点在していた。「風の谷」の族長の娘ナウシカは、世界を再生すべく様々な試練に立ち向かい、ついには世界の真実へとたどりついて行く。一コマ一コマ緻密に描き込まれた絵と人類の生存を巡る普遍的なテーマ。宮崎駿監督が12年にわたり描き続けた本作は、世代を超えて読み継がれる不朽の名作!月刊「アニメージュ」に連載され、スタジオジブリ長編アニメーション映画「風の谷のナウシカ」の原作となった、コミックス全7巻のセット。宮崎駿監督の水彩画「トルメキア戦役」で彩った美麗な特製箱入り。映像化されたストーリーは、このコミックスのおよそ2巻目まで。映画では語られなかったその後の世界や、ナウシカの活躍を知ることができます。

    ¥3,000

  • 言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか/今井むつみ、秋田喜美

    2023年6刷り。中公新書版。定価960円+税「新書大賞2024」第1位!アジア・ブックアワード2024「最優秀図書賞」(一般書部門)受賞23万部突破! 称賛の声、続々!「本書を読んで以来、世界のすべてが言語に見えてしまっている。困った(いや、助かった)。」小川哲さん(作家) 読売新聞・書評欄「言語の本質は、私の目指す生き方の本質と繋がった。」橋本愛さん(女優) 週刊文春・私の読書日記「本書はむちゃくちゃ面白いうえ、びっくりするほどわかりやすい。単純化しているのではなく、ひたすら明晰なのだ。」高野秀行さん(ノンフィクション作家) 産経新聞・書評欄「この本はすごい。本当に画期的だと思います。オノマトペ研究をベースに言語と身体のつながりに向かっていくのですが、本書の議論と脳科学、あるいは精神分析をどうつなぐかとか、いろいろな思考の可能性が広がってきます。」千葉雅也さん(哲学者)■本書の内容■日常生活の必需品であり、知性や芸術の源である言語。なぜヒトはことばを持つのか? 子どもはいかにしてことばを覚えるのか? 巨大システムの言語の起源とは? ヒトとAIや動物の違いは?言語の本質を問うことは、人間とは何かを考えることである。鍵は、オノマトペと、アブダクション(仮説形成)推論という人間特有の学ぶ力だ。認知科学者と言語学者が力を合わせ、言語の誕生と進化の謎を紐解き、ヒトの根源に迫る。■本書の目次(一部抜粋)■はじめに言語という謎/記号接地という視点/言語の抽象性――アカを例に/言語の進化と子どもの言語習得の謎第1章 オノマトペとは何か「オノマトペ」の語源/オノマトペの定義/感覚イメージを表すことば?/写し取っている記号?/オノマトペは「アイコン」/オノマトペの写し取り方アイコンと違う点/まとめ第2章 アイコン性――形式と意味の類似性単語の形のアイコン性/音のアイコン性――清濁の音象徴/続・音のアイコン性その他の音象徴/発音のアイコン性――角ばっている阻害音、丸っこい共鳴音/赤ちゃんにもわかる音象徴/聾者の音象徴感覚/発音の仕方でアイコン性を高める/ジェスチャーでアイコン性を高める/オノマトペの脳活動/音象徴の言語個別性/日本語の音韻体系――ハ行、バ行、パ行/韓国語とポーランド語の音韻体系/他言語のオノマトペは理解可能か/音象徴の使い方は言語間で異なるのか/まとめコラム1 主食は「パ」「バ」「マ」「ファ」「ワ」第3章 オノマトペは言語か言語の十大原則とオノマトペ/音声性・聴覚性/コミュニケーション機能/意味性/超越性/継承性/習得可能性/生産性/経済性――言語になぜ経済性が必要か/続・経済性オノマトペと経済性原理/離散性/恣意性/二重性/まとめ第4章 子どもの言語習得1――オノマトペ篇子どもが小さいほどオノマトペを多用する/絵本の中のオノマトペ/オノマトペは言語の学習に役に立つのか/音と形の一致・不一致がわかるか/ことばの音が身体に接地する第一歩/名づけの洞察――ヘレン・ケラーの閃き/クワインの「ガヴァガーイ問題」/単語が多義であることも学べる/オノマトペは言語学習の足場/まとめ第5章 言語の進化言語の理解に身体性は必要か/永遠のメリーゴーランド/AIは記号接地問題を解決できるのか/一般語と身体性/音と意味のつながり/隠れたオノマトペ/オノマトペと日本語の方言/なぜ言語・地域固有性があるのか/なぜオノマトペから離れたのか/ニカラグア手話――アナログからデジタルへの進化/事象を要素に分割して結合する/デジタル化するオノマトペの音象徴/意味の派生によってアイコン性を失う/脳の情報処理と言語/オノマトペが苦手な概念/言語の体系性/副詞>スル動詞>一般動詞/英語にオノマトペの体系がない理由/恣意性からアイコン性への回帰/「アイコン性の輪」仮説/オノマトペの歴史/まとめ第6章 子どもの言語習得2――アブダクション推論篇ガヴァガーイ問題再び/一般化の誤り――かわいい事例から/「ポイする」/オノマトペを疑う/最強のデータベース、身体を持つロボット/ニューラルネット型AI――ChatGPT/記号接地できずに学べない子どもたち/ブートストラッピング・サイクル/名詞学習/動詞学習/動詞のエッセンスへの気づき/記号接地問題の解決/知識を使う力/演繹/推論、帰納推論、アブダクション推論/ヘレン・ケラーとアブダクション推論/帰納推論による言い間違い/アブダクション推論による言い間違い/誤りの修正/まとめコラム2 子どもの言い間違い第7章 ヒトと動物を分かつもの――推論と思考バイアスチンパンジー「アイ」の実験/非論理的な推論/動物はしない対称性推論/対称性推論のミッシングリンク/ヒト乳児の対称性推論/チンパンジーの反応/「クロエ」とアブダクション推論の萌芽/人類の進化/まとめ終 章 言語の本質本書での探究を振りかえる/AIとヒトの違い/今井・秋田版「言語の大原則」あとがき/参考文献

    ¥560

  • モモ/ミヒャエル・エンデ

    2018年26刷り。岩波少年文庫版。定価800円+税時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子モモのふしぎな物語。エンデの名作。

    ¥380

  • 人新世の「資本論」/斉藤幸平

    2021年7刷り。集英社新書版。定価1020円+税【「新書大賞2021」受賞作!】人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。それを阻止するには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。いや、危機の解決策はある。ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす!【各界が絶賛!】■佐藤優氏(作家)斎藤は、ピケティを超えた。これぞ、真の「21世紀の資本論」である。■ヤマザキマリ氏(漫画家・文筆家)経済力が振るう無慈悲な暴力に泣き寝入りをせず、未来を逞しく生きる知恵と力を養いたいのであれば、本書は間違いなく力強い支えとなる。■白井聡氏(政治学者)理論と実践の、この見事な結合に刮目せよ。■坂本龍一氏(音楽家)気候危機をとめ、生活を豊かにし、余暇を増やし、格差もなくなる、そんな社会が可能だとしたら?■水野和夫氏(経済学者)資本主義を終わらせれば、豊かな社会がやってくる。だが、資本主義を止めなければ、歴史が終わる。常識を破る、衝撃の名著だ。【おもな内容】はじめに――SDGsは「大衆のアヘン」である!第1章:気候変動と帝国的生活様式気候変動が文明を危機に/フロンティアの消滅―市場と環境の二重の限界にぶつかる資本主義第2章:気候ケインズ主義の限界二酸化炭素排出と経済成長は切り離せない第3章:資本主義システムでの脱成長を撃つなぜ資本主義では脱成長は不可能なのか第4章:「人新世」のマルクス地球を〈コモン〉として管理する/〈コモン〉を再建するためのコミュニズム/新解釈! 進歩史観を捨てた晩年のマルクス第5章:加速主義という現実逃避生産力至上主義が生んだ幻想/資本の「包摂」によって無力になる私たち第6章:欠乏の資本主義、潤沢なコミュニズム貧しさの原因は資本主義第7章:脱成長コミュニズムが世界を救うコロナ禍も「人新世」の産物/脱成長コミュニズムとは何か第8章 気候正義という「梃子」グローバル・サウスから世界へおわりに――歴史を終わらせないために【著者略歴】斎藤幸平(さいとう こうへい)1987年生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想。Karl Marx’s Ecosocialism:Capital,Nature,and the Unfinished Critique of Political Economyによって権威ある「ドイッチャー記念賞」を日本人初歴代最年少で受賞。編著に『未来への大分岐』など。

    ¥400

  • ポーの一族 3/萩尾望都

    1998年初版。小学館文庫版。定価543円+税時を超えて生きるバンパネラ一族の大ロマン1959年、西ドイツ。川の中州にあるギムナジウムにエドガーとアランが現れた。天使を待つ少年ロビンを2人は迎えにきたのだが…。 美しい季節の少年たちを襲う魔の5月の伝説「小鳥の巣」、バンパネラ・ハンターとエドガーの肖像にまつわる悲劇「ランプトンは語る」、エヴァンズの末裔にアランが恋する最終章「エディス」…。 時を超えて生きつづける、はるかなる一族を描いた超名作の完結編。

    ¥200

  • ポーの一族 2/萩尾望都

    1998年初版。小学館文庫版。定価562円+税時を超えて生きるバンパネラ一族の大ロマン18世紀中頃、ポーの村。森に捨てられたエドガーとメリーベルは老ハンナ・ポーに拾われ、彼女の手で幸せに育てられていた。だが、バンパネラの秘密の儀式を見てしまったエドガーは…。名編「メリーベルと銀のばら」、その家系に繰り返し現れる2つの名前に隠された謎「エヴァンズの遺書」、バンパネラの追跡者を生みだした1934年の魔法の夜「ホームズの帽子」など4編を収録。

    ¥200

  • ポーの一族 1/萩尾望都

    1998年初版。小学館文庫版。定価562円+税時を超えて生きるバンパネラ一族の大ロマン青い霧に閉ざされたバラ咲く村にバンパネラの一族が住んでいる。血とバラのエッセンス、そして愛する人間をひそかに仲間に加えながら、彼らは永遠の時を生きるのだ。その一族にエドガーとメリーベルという兄妹がいた。19世紀のある日、2人はアランという名の少年に出会う…。 時を超えて語り継がれるバンパネラたちの美しき伝説。少女まんが史上に燦然と輝く歴史的超名作。

    ¥200

  • 世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド 下/村上春樹

    平成22年2刷り。新潮文庫版。定価590円+税〈私〉の意識の核に思考回路を組み込んだ老博士と再会した〈私〉は、回路の秘密を聞いて愕然とする。私の知らない内に世界は始まり、知らない内に終わろうとしているのだ。残された時間はわずか。〈私〉の行く先は永遠の生か、それとも死か? そして又、〔世界の終り〕の街から〈僕〉は脱出できるのか? 同時進行する二つの物語を結ぶ、意外な結末。村上春樹のメッセージが、君に届くか!?

    ¥250

  • 世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド 上/村上春樹

    平成22年3刷り。新潮文庫版。定価667円+税高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する〔ハードボイルド・ワンダーランド〕。静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。

    ¥250

  • ノルウェイの森 下/村上春樹

    2007年16刷り。講談社文庫版。定価514円+税激しくて、物静かで哀しい、100パーセントの恋愛小説!あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、あらゆる物事と自分の間にしかるべき距離を置くこと――。あたらしい僕の大学生活はこうしてはじまった。自殺した親友キズキ、その恋人の直子、同じ学部の緑。等身大の人物を登場させ、心の震えや感動、そして哀しみを淡々とせつないまでに描いた作品。

    ¥250

  • ノルウェイの森 上/村上春樹

    2007年20刷り。講談社文庫版。定価514円+税限りない喪失と再生を描く究極の恋愛小説!暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出した。僕は1969年、もうすぐ20歳になろうとする秋のできごとを思い出し、激しく混乱し、動揺していた。限りない喪失と再生を描き新境地を拓いた長編小説。

    ¥200

  • 旅のラゴス/筒井康隆

    1986年初版、徳間書店刊・単行本。定価980円旅をすることがおれの人生にあたえられた役目なんだ。集団転移、壁抜けなど不思議な体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅を続ける男・ラゴスの目的は何か?北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。

    ¥490

  • 村上T 僕の愛したTシャツたち/村上春樹

    2020年初版。マガジンハウス刊・単行本。定価1800円+税つい集まってしまったTシャツたち。村上春樹の段ボール箱で積み上がった膨大なコレクションから、Tシャツをめぐる18篇のエピソードと108枚のお気に入りTを収録。Tシャツにまつわるインタビューも。

    ¥560

  • 騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編/村上春樹

    2017年初版。新潮社刊・単行本。定価1800円+税その年の五月から翌年の初めにかけて、私は狭い谷間の入り口近くの、山の上に住んでいた。夏には谷の奥の方でひっきりなしに雨が降ったが、谷の外側はだいたい晴れていた……それは孤独で静謐な日々であるはずだった。騎士団長が顕(あらわ)れるまでは。

    ¥360

  • 百億の昼と千億の夜/光瀬龍

    1999年34刷り。ハヤカワSF文庫。定価680円+税 西方の辺境の村にて「アトランティス王国滅亡の原因はこの世の外にある」と知らされた哲学者プラトンは、いまだ一度も感じたことのなかった不思議な緊張と不安をおぼえた……プラトン、悉達多、ナザレのイエス、そして阿修羅王は世界の創成から滅亡へと向かう万物の流転の長い時の流れの中でどのような役割を果たしたのか? 壮大な時空間を舞台に「神」を追い求めた日本SFの金字塔、20年ぶりの加筆をふくむ新版登場!

    ¥580

  • 新装版 限りなく透明に近いブルー/村上龍

    2009年新装版初版。講談社文庫版。定価400円+税米軍基地の街・福生のハウスには、音米楽に彩られながらドラッグとセックスと嬌声が満ちている。そんな退廃の日々の向こうには、空虚さを超えた希望がきらめく。著者の原点であり、発表以来ベストセラーとして読み継がれてきた、永遠の文学の金字塔が新装版に!〈群像新人賞、芥川賞受賞のデビュー作〉

    ¥200

  • フロイドを読む/岸田秀

    1995年初版。河出文庫版。定価680円中学生の折、古本屋で見つけた「フロイド」の本。その中には、”わたし”と同じように、実際には借りていない金を返そうとする患者が、強迫神経症の一例として描かれていた……。自分の生い立ち、母親との愛憎、恋愛体験などを素材にしながらユニークな「自己分析」を展開。フロイドの新しい読み方や著者核心の“唯幻論”を、自らの生きた体験を通して語る話題作。

    ¥460

  • ジェイムス・ジョイスを読んだ猫/高橋源一郎

    1990年初版。講談社文庫版。定価400円徹底的に、断固として、非安協的に本を読む。文学が芸術であるように、読書もまた創造的芸術である、と考える著者の、読書への愛着。作品の中から美しさを引き出す、感受性と能力を持つ読み手となるための、数々の工夫。現代人の密かな思いをとらえて選ばれた本の、楽しい読書法と、身辺を語るエッセイ。

    ¥150

  • 砂漠の惑星/スタニスワフ・レム

    昭和54年3刷り。ハヤカワSF文庫版。定価320円。 6年前に消息をたった宇宙巡洋艦コンドル号探素のためく砂漠の惑星>に降りたった無敵号が発見したものは、異星の地に傾いでそそりたつその船体だった。生存者の姿は見あたらない。船内が混乱をきわめているにもかかわらず、不思議なことに攻撃を受けた形跡はなく、さまざまな防衛手段は手つかずのまま残されていた。果てしなく続く風紋、死と荒廃の風の吹き抜けていく奇怪なく都市>、偵察機を襲う<黒雲>、そして金属の<植物>一探検隊はテクノロジーを駆使して異星を探査したが……。レムが異星における人間を描き、科学的認識の絶対視に疑問をなげかけた問題の書!

    ¥680

  • 十月の旅人/レイ・ブラッドベリ

    昭和62年初版。新潮文庫版。定価320円ノスタルジアと残酷、無邪気な童心と突如訪れる狂気ー宇宙時代の散文詩人レイ・ブラッドベリの初期作品群から傑作のみを精選。妻への不信と愛への渇望に引き裂かれた男の惨劇「十月のゲーム」。何でも所有者の望む役割を果たす不可思議な装置「ドゥーダッド」。小惑星に不時着した男にしのび寄る不条理な恐怖「夢魔」。甘美で、そして冷たい詩情漂う10の佳編を収めた純文学風SF短編集。*ハヤカワSF文庫に収録されました

    ¥480

  • 海の向こうで戦争が始まる/村上龍

    2004年46刷り。講談社文庫版。定価371円+税海辺で出会った水着の女は、僕にこう言った。あなたの目に町が映っているわ。その町はゴミに埋もれ、基地をもち、少年たちをたくましく育てる町、そして祭りに沸く町。夏の蜃気楼のような心象風景の裏に貼りつく酷薄の真実を、ゆたかな感性と詩情でとらえた力作。「限りなく透明に近いブルー」に続く作品。

    ¥150

  • 緑の館 熱帯林のロマンス/W.H.ハドソン

    1988年5刷り。岩波文庫版。定価600円故国の政争をのがれて冒険に身を投じた青年アベルと野性の美少女リマが、南米ヴェネズエラの神秘に満ちた密林でくりひろげる悲恋の物語。『ラ・プラタの博物学者』で有名なイギリスの作家ハドソン(1841-1922)の名を世に出した作品で、物語からあふれでるロマンチシズムの香りは、読む人すべてを酔わせずにはおかない。〈銀望コメント〉案外知られていない気もするが、オードリー・ヘプバーン主演で映画化されている。共演はアンソニー・パーキンス。監督がオードリーの当時の夫で、俳優でもあったメル・ファラー。結果的にこの作品は評判を得ることが出来ず失敗作と見做された。メルの甘い演出が確かに残念だったが、オードリーとトニー・パーキンスという銀望店主にとっては最高の組み合わせが実現した映画で、もっと知られて欲しい。

    ¥680