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年に1回くらいは仕事をズル休みしても良いじゃないか(2年目)

 私の職場は年間休日が108日です。365から108日を引いて257日、257日の内1日ズル休みをしただけでバチは当たらないというのが私の理論です。正式な手順を踏んだ有給休暇では無く、ズル休みをしなければ得られない、気付かない事が必ずあるのです。

 ちなみに“年に1回くらいは仕事をズル休みしても良いじゃないか”というタイトルは去年ズル休みをした日のnote記事のタイトルで今年は9月11日に決行する事といたしました。

 昨年のズル休みの様子は下記の私の記事を読んでください。

 漠然と“ズル休みをしたいなー”と思い始めたのが夏の始まりの頃で、去年のズル休みnoteを投稿したのが7月25日だったので、大体同じ時期になるとそういう衝動が湧き起こるのでしょう。夏のせい?しかし、何とか10月まで衝動を実行に移さずに過ごしていたようです。


仮病の電話はブリッジしながら

 去年はパートナーすら欺いてズル休みをしましたが、今年は嘘を吐く事も無く素直に『今日会社ズル休みするわ』と伝えると『おー休め休め』と快諾をいただきました。

 さて、いよいよ会社の人に電話をします。私の勤め先は縦の繋がりが非常に悪く、支店長に電話を入れただけでは直属の上司にまで連絡が入る事は無く、関係各所に休む旨を伝えないと後々『来ないなんて聞いていない』とトラブルの種になってしまうのです。従って、支店長、直属の上司、仕事を引き継ぐ人、3人に連絡を入れなくてはなりません。

 私は以前インターネットで見た“ブリッジをしながら電話をすると具合悪く聞こえる”というライフハックを実行する事にしました。

 すると、下手な風邪を引いた時より声が掠れています。そしてブリッジをしながら3人に電話を入れると普通に筋トレになってきて、次第に汗が出て息が切れてくるんですが、これがまたリアリティに拍車をかけてくれます。

 無事に会社関係者3人に連絡を入れて、晴れて本年度のズル休み開幕です。

 去年のnoteを見ると、昨年は元々鼻の調子が悪くて耳鼻科に行ったりと、なんだかんだズル休みはズル休みでもそれなりに行きたい所はあったようなのですが今年は若干の頭痛以外に体調不良も無く、正真正銘手放しの休日となりました。


いつもより丁寧に生活する

 とりあえず、noteに向かう事にしました。最近は忙しさからかスマホでポチポチと片手間でnoteを書く事が多かったので、久々に環境を整えて取り組みましょう。折角ならパートナーの作業スペースを借りちゃいましょう。パートナーはイラストレーターの端くれなので、ちゃんとした机と椅子があります。机の上の物を少し退けて私のタブレットを立ててキーボードをセットします。

 BGM代わりのテレビの電源を切ります。今日は水曜日ド平日です。テレビが黙ると目の前の国道を車や人が往来する音だけが部屋の中にごうごうと入り込み、エアコンが稼ぐ音が無機質に響くだけです。

 いつもより丁寧(とは言っても、ティーバッグ)にお茶を淹れ作業テーブルに置きます。

 カーテン越しに差し込む陽の光が優しく暖かく辺りを照らします。

 おぉ………なんだか専業作家みたいで興奮しますね。

 それで書いているのが、ズル休み日記ってどうなのって感じですが…。

パートナーの作業デスクより
机の引き出しにお菓子が隠してあったので
後で美味しくいただきました。

 でも、スマホでポチポチと片手間にnoteを書いている時は集中力が続かなかったんですが、こうして環境を整えて取り組むと平気で1時間2時間って向き合えるんですね。
 ズル休みnote以外にも元々今週投稿しようと思っていた記事の添削にも取り組めていますし、以前からやろうと思っていた人気記事の内容の練り直しも出来ています。


note書いていたら昼ですよ。休日の辛いとこね、コレ。 

 古のインターネットコピペをサブタイトルにしましたが、もう昼です。平日会社に居る時は、壊れてるんじゃないか、実はもう定時前なんじゃないかと疑うほどに時間の
流れが遅く時計に膝蹴りをしたくなるものですが、平日はアッと言う間に午後に突入です。

 冷蔵庫を覗きます。冷蔵庫の奥からくたびれた茄子と椎茸が出てきました。普段の生活だと冷蔵庫の奥を見ることも無いので、食材が腐る前に救出が出来ましたので、これを昼食にしましょう。

 茄子と椎茸を一口大に切り耐熱容器に入れてラップをかけて電子レンジで6分温めます。その間に、お米とスープの準備をします。最近の米不足の煽りをここ岩手県でも感じるようになり、ここ1週間はチンするタイプのお米を食べています。

 電子レンジに呼ばれました。体積が2分の1まで小さくなった茄子と椎茸にシーチキンと胡麻油、醤油と鰹節を入れて和えておかずの完成です。その頃にはスープとお米の湯煎も完了していまして、簡単な食事の準備が終わりました。

茄子と椎茸の和物
お米とスープ
汚部屋を晒さないようにドアップで

 常々料理はするのですが、いつもパートナーと2人だったので1人の食事は久々です。アメリカ大統領選挙のニュースが流れるテレビを無心で眺めながら食べます。

 普段なら休日のお昼は料理を面倒くさがって外食や宅配にしがちですし、1人なら尚更です。レンチンと湯煎がほぼとは言え、丁寧な昼食となりました。

 今日の外気温は35℃近かったようですが、エアコンのお陰で室内ではそれを感じません。部屋に入り混む日光は窓ガラスを経て優しい暖かさへと変化し、パートナーの作業デスクに置かれたタブレットとキーボードを照らしています。私は再びnote執筆へと向かう事としました。


体を動かしてそれから、憂鬱になる。

 リングフィットアドベンチャーって皆さんご存知ですか?NINTENDOSwitchのゲームソフトで太ももにコントローラーを巻くバンドと、輪っか形状のコントローラーを駆使して体を動かすゲームです。

 普段からなるべく体を動かそうとしている私ですが、体質なのかあまり汗が出ません。しかしリングフィットアドベンチャーは違います。30分くらいの運動で文字通りの滝のような汗が出ます。私は1ヶ月間毎日30分〜1時間ほどプレイしています。 

 ダイエット云々よりも、肩こりに激烈に効くんです。デスクワーカー&家ではnote作家(自称)なので、長らく肩こりに悩まされており、週3で温泉に通ったり、長風呂をしたり色々試しましたが、1番テキメンに効いたのはリングフィットアドベンチャーです。家に居ながら肩こり治療のついでに、生涯で動かした事も無いような筋肉を使ったり、全身運動も出来るわけですから一石二鳥です。

 今日は折角のお休みですから、1時間強ほどプレイしました。

 朝から着ていたパジャマは濡れ雑巾のようになり、下に敷いているヨガマットや防音マットも水を溢したような状態です。でも、体を動かすのは気持ちが良いです。ダイエットと言うよりも、魂がハリハリとして生命力に満ち溢れている感じがするのです。何でも戦える、ドンと来いって感じです。

 時計を見るともう16時で、部屋に陽の光も差し込まなくなり、視界に黒いフィルムを貼り付けたように薄暗くなって来ました。

 お風呂を追い焚きにして、着ている物を全て洗濯機に放り込んで洗います。

 シャワーで全身を洗っている内に、お風呂の湯温も入れる温度まで上がっていました。Podcastで適当な番組を選んでお湯に浸かります。

 こういう時に限って何気なく選んだ番組なのに、今の私にテキメンに刺さるワークライフバランスの話題です。“好きな事を仕事にする”とか“自分の手札”とか“自営業と雇われの違い”とかそういう話です。
 『あーイヤイヤそんな事聞きたくない。』と思う反面、今だからこそ聞かないとダメな気がするという2人の私が現れて、結局聞き入る事にしました。

 好きな事を仕事にした方が良いって?でも、私は文字表現が好きだけど狭き門じゃん。雇われた方が楽だって?今の私を見ろよ、ボロボロだよコンチキショウ。私の手札って何だろう。車の知識はあるし、文字書きは好きだけどそれが何になるってんだ。自営業は自分の采配だから大変なのか、確かに経費とかそういうのもあるよな。その辺は私は疎いから無理かも知れない。一生したい・出来る仕事、一生食える仕事って違うよな。私がしたい事って何だろう?少なからず今の仕事じゃないよな。自分探し…?

 と、Podcastからの声に心で突っ込んだり、頷いたりして、改めて仕事が憎たらしいと再認識させられても、明日には普段通りの時間に会社に向かう自分と、そこでの仕事、案件を強いられているを想像して嫌になって、でも稼がないとパートナー1人も食わせられないし、辛い思いはお互いしたくないし…。と、どっちつかずの自分が情けなくなって、電気も付けないで入った賃貸の狭い浴室の浴槽に張った湯船に全身を沈めます。あーあー、このままバブみたいに全身が溶けたらいっそ楽なのに、なんて思いながら。

 ……遠くで“ピーピーピー”と音がします。洗濯が終わったようです。

 私は湯船からゴジラのようにゆっくりと出て、体を拭き、髪を乾かして洗濯物を干します。

 リングフィットアドベンチャーで気持ちがハリハリとして、お風呂で憂鬱になって、忙しいな私と思いつつ、それでも洗濯機ごときに呼ばれて、今までの気持ちの浮き沈みが無かったかのように、淡々と洗濯物を干している自分の情緒がおかしくて、すっかり日も傾いて暗くなった部屋で小さく笑いました。


パートナーが帰ってくる
いつもの生活が戻る

 洗濯が終わればもう18時近くなっていました。学校に行っているパートナーも18時30分には帰って来ますから、夕飯の準備をしなくてはなりません。

 どんなに憂鬱になっても、目の前に“やらなきゃならない事がある”と言うのが私の原動力なのでしょう。それが例え洗濯機に呼ばれたとしても、夕飯を作るという事だとしてもです。

 パートナーが帰って来てからは、夕飯にラーメンを作って食べて、お皿を洗って、明日の弁当を準備して…写真を撮る暇もなく22時には寝るという慌ただしい生活です。

 "やらなきゃいけない事"がある。

 この事が私の原動力なのだと気付いた2024年の仕事をズル休みをした日の記録なのでした。

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