ちば在宅医療ことはじめ~まなぶ、つながる、うごく~ 第2回:8月6日(火)
2024年8月6日(火)にオンラインにて、ちば在宅医療ことはじめ第2回目の講義を行いました!
①在宅医療と地域医療の実際&24時間体制:岩間秀幸先生
亀田ファミリークリニック館山の副院長でもある岩間秀幸先生からは、「在宅医療と地域医療の実際・24時間体制」ということで、館山市で先生が副院長として勤められている、亀田ファミリークリニック館山での事例を中心にお話しいただきました。
千葉県南部の人口4.5万人の館山市にある亀田ファミリークリニック館山は、医師が全員家庭医の資格を持つクリニックです。臨床と教育活動に非常に力を入れていらっしゃるとのことでした。実際、同クリニックの家庭医総合診療プログラムは、応募する医師の数が多いだけではなく、学会で成績優秀とされる医師も同プログラム出身者が多いということで、質の高さも有名です。
館山市でこのように全国から医師が集まるようにするにはどのようなことをしたら良いのかの貴重なヒントになるお話をいただきました。臨床においては、常に患者や家族の視点に立って在宅医療を行うためのキーポイントや、質の高い教育を提供するための日々のメンタリングを通じた定期的なフィードバックをもらえる環境の創出、さらに、医師のワークライフバランスを可能にするための文化を作ることなど、日々クリニックで行われていることを、1日の実際のルーティーンや診療例を挙げながら具体的にお話しいただきました。また、同クリニックでは、地域での活動も盛んで、岩間先生からは館山市で様々な企業や団体と協業しながら行なっているクリニックの地域活動についてもご紹介いただきました。
実際に、「主夫」としてお子様を育てながら家庭医としてのキャリアを積み重ねていった岩間先生のお話は、在宅医療に関心がある医師の方々にとっても、プライベートとの両立が可能というポジティブなイメージを受け取れた人も多いと思います。
②訪問看護の制度と実際:山崎潤子先生
また、緑が丘訪問看護ステーションの所長であり、千葉県訪問看護ステーション協会の会長でもある山崎潤子先生からは、「訪問看護の制度と実態」ということでお話しいただきました。年々増える訪問看護ステーションにおいて、その人らしい暮らしを支えながら、在宅医療における看護師の役割である「診療の補助」と「療養上の世話」をどのように高い質を担保しながら実現していくかについて、ご説明いただきました。
特に、在宅医療分野の訪問看護においては、「食べる」などといった生活を支えることと予防的な関わりや支援が重要とのこと。限られた時間内に、患者、そして患者の家族に寄り添いながら、いかに急変が生じないように日頃の訪問看護や在宅医療で支援していくかことが大切かということをお話しいただきました。
看護師の役割が、在宅医療における他職種や、家族との連携の鍵になっていることがよくわかる内容でした。特に、在宅医療において、看護師が行う予防的な関わりがいかに重要かということが印象的で、参加者からもそのような訪問看護ステーションがたくさんあればいいというコメントも寄せられました。医療と生活の両面からその人らしい暮らしを支えられる訪問看護師の仕事の意義についてもお話しいただきました。
山崎先生の長年のご経験に基づくお話や、患者・家族・医療者を総合的に温かくサポートされる姿勢は訪問看護師を目指す方だけれはなく、在宅医療に携わりたい様々な立場の方々に改めて看護とは何かを考えさせるきっかけになったのではと思います。
最後に先生方におすすめいただいた本はこちら。
岩間先生:「卓越したジェネラリスト診療」入門 複雑困難な時代を生き抜く臨床医のメソッド
働く大人のための「学び」の教科書
山崎先生:よみがえる天才9 ナイチンゲール
岩間先生、山崎先生、充実した講義をありがとうございました!
ちば在宅医療ことはじめ
公式HPはこちらです!
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