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バレンタインと同値条件

バレンタインデーに対する認識

 今日は2月14日、いわゆるバレンタインデーである。私の知っているバレンタインデーは、女性から意中の男性へ本命チョコを渡すイベントであり、それに付随して友チョコや義理チョコなどを渡す文化もある。とはいえ実際にやり取りされているのは友チョコ、義理チョコが大半だろうし、中には自分チョコみたいなものを買う人もいて、実態は個人によって様々だ。
 とにかくチョコレートを始めとしたお菓子を人に渡すイベントであり、特に想い人のいる女子にはうってつけのイベントである。この日だけはチョコレートを渡す=告白にもなるのだ。すごい方程式だなぁ。

同値(必要十分条件)って知ってる?

 突然だが、数学の同値という概念を知っているだろうか(あるいは覚えているだろうか)?
・p⇒q 「pならばq」が真であるとき、pはqであるための十分条件であり、qはpであるための必要条件である。また、同時にq⇒p 「qならばp」が真であるとき、pとqは互いに必要十分条件であり、同値であるといえる。

 高校数学のうろ覚えであるが、私がここから何を言いたいかというと「逆の視点についても本当に正しいのか?」である。

本命チョコを渡す⇒好きが真であるとき、好き⇒本命チョコを渡すは真なのか?

 前提として、本命チョコを渡す相手は自分が好きな人であるという認識を共有しておく。その場合、本命チョコを渡す⇒(ならば)好きな人であるが成り立つことは明確である。問題はこれの逆である。好きな人である⇒(ならば)本命チョコを渡すは成り立つのだろうか?
 これこそが、私がここ最近悩んでいる問題である。私に好きな人がいた場合、私はバレンタインデーにはその人にチョコレートをあげなくてはならないのか?ここまで読んだ人はきっと、散々前置きをしておいてそんなことかと思っていることだろう。残念、本当にそんなことで悩んでいるのである。
 冒頭で述べたように、バレンタインデーとは世の恋する人々にピッタリのイベントであり、チョコレートをあげるか、貰うか、きっと見えないところで恋の攻防戦が行われているのである。そんな中で、チョコレートをあげる行為が同値かどうかを考えているのは、私みたいな暇人しかいないだろう。

この嫌悪感にも理由はある

 きっとこのもやもやの原因は、典型的な行動をしたくないという気持ちの現れだと思う。バレンタインだからこうするべき、こういうテンプレがあって、と素直に世間に従うつまらない人になりたくないのである。つまらない人になりたくない、というのは相手にそう思われたくないというのと同時に、自分自身を振り返ったときに恥ずかしくならないためでもある。
 でもきっと、こうやって捻くれている私ではなくて、バレンタインに疑問を持たない人間たちこそが愛されるべき存在であり、幸せを手にしていくのだろう。私が好きな人にチョコレートを渡せる日は来るのだろうか?


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