実戦からの次の一手 ~その1~

 こんにちは、動点Pです。今回の記事は、自分の実戦で出てきた、あるいはその変化手順の局面からいくつか取り上げて、数問程度の次の一手問題集のような形にしたものです。とりあえずは不定期でやる予定ですが、暇だったら頻度を上げて登校していく予定です。

問題の前に…

 次の一手の問題を解く前に、その前提条件を以下に書いておきます。

  • ここで次の一手としているのは、使っているPCの水匠5で最善とされたものなので、異なる環境であれば違う手が出てくる可能性ももちろんあります。そこは悪しからず。

  • 推奨棋力帯というとおこがましいですが参考までに、24で2級前後の自分が、一応は理解できるレベルのものをピックアップしてます。

1問目

何かありそう…?

 角換わり4五桂急戦で、ある程度落ち着いてきた中盤戦からの出題です。こちらだけ飛車を手持ちにしていて何かありそうですが、次の一手は何でしょうか?




1問目解答


 答えは▲2四歩!

玉頭に手を付けるのが正解!

 問題図では、すぐに▲4一飛と打ってしまうと飛車が詰んでしまうのは明らかです。そのため敵陣を乱す手はなさそうに見えますが、▲2四歩が好手。放置すると、▲2三歩成で後手陣が乱れてしまうのでこれは△同歩と取ります。そこで継続の手がなさそうですが、▲1四歩が継続の一手。△同歩▲同香△同香で一歩を入手すれば、▲2三歩(A図)が厳しい一手となります。

後手は応手が難しい

 ▲2三歩に対して後手は6通りの対応がありますが、いずれも追撃の手段があります。例えば、△同玉には▲4一飛、△同金には▲4二飛△3二香▲4一角があります。それ以外の変化についてはこれ以降の問題で。

2問目

A図から玉を引いた局面

 この時、先手の持ち駒は飛車、角のみですが攻めを継続する一手は?




2問目解答

 答えは▲4一角!

要の金を攻める!

 問題図で▲4一飛は相変わらず飛車が詰んでしまうので、攻めを繋げるならこの一手。△3一香は▲3二角成が効くので無効です。そこで後手は△5一銀として飛車の効きを通します。先手は次に金を引かれると終わりなので、▲3二角成△同飛とバッサリ行った局面が3問目の問題図となります。

3問目

決め手は…?




3問目解答

答えは▲3一飛!

これで受けなし!

 ▲3一飛が後手玉を受けなしに追い込む強手。△同飛はもちろん▲2二金までの一手詰なので、これ以外の受けが効けば良いのですが、△8二飛とかわす手には▲3二金が後手玉を必死に追い込む一手となります。後手は角、香と受けに適さない駒しかないのが祟っています。

今回のポイント

 今回の大事なポイントは、もしも…を考えてみることです。1問目の局面では、もし歩が2枚あれば▲2四歩△同歩▲2三歩という攻め筋があるのは思いつきやすいですが、一歩しかないため無意識的にこの筋を考えない人も多い気がします。そうしたときにもしも歩が2枚あれば…と考えれば、端を絡めていく筋が思いつくかもしれないです。強い人は当たり前にこうやって考えてるのかもしれないですね。
 問題が中途半端な形なので次回以降も同じ題材かもしれないですし、もう全然違うものになっているかもしれませんが、個人でやってることなのでそこはお許しください苦笑。また時間があればその2を書こうと思うので、良かったらそちらもお読みください。ではでは~

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