プログラムデザインの手法「サイクリカルGVT」(指導者向け)
まず私事ですが、自分のキャリアの中で、プラトーを打ち破った1つの出来事に、2014年辺りからGVTを本格的に取り入れたこと、があります。
これはGVTそのものの効果ももちろんあったわけですが、それよりも、重量依存から脱却できたことが大きかったです。それまで、例えば100kgでできるものをわざわざ60kgにして行うなんて、損している気しかしませんでしたし、心配でそんなことできませんでした。共感してくださるトレーニーは多いはず。
ということで、私自身がよくやる、またはクライアントさんのプログラム作成の際によく行うGVTのルーティンへの取入れ方を紹介します。
手順1:各部位において、自分にとってよく効き、生産性の高い種目を2つ選定。
手順2:それらの種目に、それぞれGVT用の使用重量と、ヘビー用の使用重量を設定。
手順3:ルーティンにAメニューとBメニューを作成し、交互に行う(別の日に)。
これだけだとわかりづらいので、胸のトレーニングを例にとり、具体的なプログラムを紹介してみます。
具体的手順1
胸トレ生産性大種目として、ちょっとデクラインのダンベルベンチプレスとバーディップスを採用。
具体的手順2:
ダンベルベンチプレスの使用重量をGVT35kg(10×10の場合)、ヘビー60kg(第一セット)に。
ディップスの使用重量を、GVT自体重のみ(10×10の場合)、ヘビー80kg加重(第一セット)に。
具体的手順3:
一週間で全部位が一周するルーティンの場合、1週目の胸の日は、ダンベルベンチをGVTで行い(Aメニュー)、2週目の胸の日に、バーディップスをヘビーに行う(Bメニュー)。
となります。そして・・・
3週目には、使用重量を10%程度アップさせ、Aメニューを8×8で行います。つまり、前回が35kgで10×10ですので、38.5kgで8×8。ヘビーの方は、目安回数をクリアしたら重量をアップさせる方法で継続します。そしてさらに4週目には42kgで6×6とし、次のバーディップスヘビーが終わった時点で、種目と強度を入れ替えます。つまり、次の週からは、ダンベルベンチをヘビーに、そしてディップスをGVTで。
その後は、インクラインプレスとかフライとか、種目自体を変えてもいいですし、もう一度逆にしても反応する可能性も大ですね。また、10×10を最大3週目まで続けるのもアリ。大事なのは、どのタイプの刺激を与えれば、その時々のカラダが反応してくれるのか、それを見極めることですね。
是非一度お試し下さい。