見出し画像

いつの時代の話だよ、と笑っていたら昨日(2025年1月27日)のフジテレビの記者会見を見て、笑えなくなった。『Yロウ作戦』『ドラえもん 11』より 


前書き

 『書評 雲の中の散歩』 を書いている最中に発見。藤子F不二雄の観察

眼がすさまじい



表紙

画像引用元:amazon.co.jp

🔼『Yロウ作戦』収録巻。


あらすじ


 草野球チームのキャプテンでもあるジャイアンが最下位脱出のため二軍制

度を導入。危機感をもったのび太はピンからキリまで、あの手この手で二軍

おちを回避しようとする。そんな中、野球道具一式をママに没収されたのび

太を見かねて、「Yロウ」というひみつ道具を出してきて。

 「Yロウ」。(ワイロウ)わいろのやり方を見る作品。


第3者の視点から見る:ジャイアンの選手起用


 作中、ワンマン、暴君に見えてジャイアンの運営はまずくない。最下位脱

出のための二軍制度の導入。選手の入れ替え。野球の腕がいいやつがいたら

連れてきてくれとチーム全体に告げる。問題はここから。


どれだけジャイアンの気をひくか


 スネ夫の紹介で来た選手の野球の腕に満足したジャイアン。次の場面を引

用してみよう。

スネ夫「名選手をしょうかいしたから、ぼくを二軍にしないでよ。」
ジャイアン「よしよし。」

『ドラえもん 11』藤子・F不二雄「Yロウ作戦」より116P

ジャイアンの気をどれだけ引くか、という判断基準になっている。その後、

のび太から「Yロウ」を受け取ったことでジャイアンの気が変わり、のび太

は一軍入りし、スネ夫が二軍になる。


その後の騒動まで


 ジャイアンの判断はおかしい。のび太の「一軍入り」はだんだんチーム全

体に疑惑を生じる。 説明をしろというのにジャイアンは説明をせず、のび

太も説明しなかったのでさわぎがひどくなってしまう。 

 なお、オチは全く違う形でのび太が野球の試合に出ます。
 


自戒を込めて


 今、筆者もこの話を見て再び自戒を込める。騒ぎすぎないように。かか

っりきりにならないように。



<参考文献>
『ドラえもん 11』 藤子・F・不二雄 小学館 1976