【12】家族という呪縛を解いてわたしの人生を生きる

これまでの経過を綴ったのが2年以上前…それからもいろいろありました。

いつかやってくる両親の逝去、そのときに同胞さんとわたしだけが残されたら…とわたしが恐ろしくなって外部への相談を始めたとはいえ…
両親の穏やかな老後のためにもなる、同胞さんが自分らしく生きるためにもなると信じ、家族としてできることをやろうと、両親へ相談行動を促してきましたが…

同胞さんの将来を真剣に考える様子のない両親から、わたしに対する依存がどんどん強くなるのを感じ、わたしは物理的にも精神的にも実家との距離を取りました。そうすれば、疎遠になっていくわたしとの関係を取り戻そうと、両親も思いを新たに自分事と捉えて、主体性をもって同胞さんの将来について相談へ行ってくれるのではないか、そんな両親の姿を見れば同胞さんの荒廃した態度も軟化するのではないかと期待していました。
でも両親は、主体性どころか、わたしへさらに依存的になり、実家の状況は何ら変わりもせず、むしろさらに膠着というか悪化していきました。

そしてあるとき、気が付きます。

両親は、同胞さんやわたしの将来よりも、両親自身の感情や目先のことが最優先なんだ、ということに。
両親に外部へ相談へ行くよう促せば、行動してくれてはいましたけど、「真の目的=両親逝去後の同胞さんの将来への備え」を理解しての行動だったわけではなく、「(わたしが)行けと言われたから行っただけ」状態だったんだと。

実家とあえて距離を取り始めたころ、わたしは罪悪感と将来への得も言われぬ不安感に強くかられました。実家からの連絡を無視し続けていいのか、子が両親の面倒を見るべきではないかという、「家族なんだから」な呪縛との戦いの日々が続きました。
わたしは非人道的なことをしているんではないかと自分を問い詰め、心身ともに疲弊してしまい、ずっとお世話になっている臨床心理士さんとの定期的なカウンセリングや、心療内科に処方してもらったお薬の力を借りています。
罪悪感が消えてなくなることはないですし、発作的にぶり返すこともありますが、おかげさまで少しずつ遠のいて小さくなりつつあるのを感じます。

信頼している心理士さんとのカウンセリングで、さらに気が付きました。

もし両親が、本当にわたしを大切に思ってくれているのなら、同胞さんに関する心配事を少しでも小さくして、わたしとの疎遠状態を脱することに力を尽くしてくれたはず…と。
そして、実家と距離を取っている今も、「(わたしが)連絡しないでほしいと言うから連絡していないだけ」状態で、両親の主体性などもう期待はできないと思えたんです。

というわけで、これからのわたしは。
実家との連絡を絶ち、わたしの人生を生きていく決意をしました。

これまでのことがとても残念で徒労感でいっぱいです。でも、わたし自身が「わたしを大切にしてくれている」と感じられない相手であれば、たとえ血縁者でも離れたほうが身のためだと実感しました。
罪悪感や不安感がゼロになる日は、わたしが死ぬまで来ないかもしれません。それでも、わたしは、わたしのことを大切に思ってくれる人を、わたしも大切にしたい。

これからは、たとえ親族でも負の感情を想起する相手から離れ、安心と感じられる場所で、私のことを大切にしてくれる人たちとともに、健やかに豊かに過ごせるように生きていきます。

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