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久しぶりの緊張


先日ゾーンに入ったやらなにやら書かせてもらいましたが、
この緊張感を忘れるべからずと思い

言葉にしてますので
感覚的な部分が多いかと思いますがお許しください







月一回で販売しているオールドファッション

イーストドーナツの方の改良に時間をかけていたので
3ヶ月ぶりの販売でしたが
率直な気持ちとしては


めちゃくちゃ緊張しました


準備を始めたのは販売日の1週間前から

東松戸で出店のタイミングでどうしてもやりたかったので
土日月火の4日間

日曜日はキッズ向けイベントで僕だけお店にいられなかったので日曜日を除くと3日間


今までの月1回の販売日のオールドファッションの平均は70個
3日間で約200個
3倍の量

細胞という細胞を活性化させて
集中すべきはオールドファッション

くらいの気持ちで望んでました


味にブレができてはダメだと思い立ち
大元の生地約10キロを仕込んでから
成形を合間合間で仕込んだのですが、
まあ大変でした


思い出としても
母が作ってくれた最初のドーナツかな?

ホロホロしているクッキー生地に
バニラと卵のニュアンスがしっかりあって
懐かしさを感じられるもの


形は歪で
大小さまざまあって
サーターアンダギーともちょっと違う
完全にドーナツだったと記憶してます

ミスドで初めてオールドファッションを食べた時は
その柔らかさと温かみに感銘を受けて
なかなか作ってもらえない母の味をよく思い出していたくらい好きなドーナツ


ただ開業前からずっとオールドファッションを販売したいと試行錯誤してきた中でどこか思い出の味と合致してこない

テスト販売を繰り返しては
悶々とする日々

イーストドーナツは日に日に成長を感じられるのに
オールドファッションは下手くそになっていく

だから作るのは苦手
どちらかというと食べるだけでいたいくらい


個人のドーナツ屋で目を広げると
あんまり販売していないのも実情

たぶんオールドファッションが好きな店主さんが
思い思いの味を出しているんだと思う

美味しいんだけどどこか違う

そんな思い出の味を探るようにしながら
作るドーナツ

母にレシピを聞いても教えてくれないです
何回聞いても、機嫌がいいときに聞いてもだめでした

理由は分かりませんが
たぶん母もおばあちゃんに作ってもらった味を再現しているのかなとふと思いました

だから母の中でもこれといった正解がないのだと思ってます

それでも母は特別なにか書いてあるレシピを見るわけでもなく気づいたらキッチンにいて
食卓におやつとして出てくるそんなドーナツ



最初は型で抜いたりしながらやってたオールドファッションもだんだん型などでは抜かず
手捻りでやるようになって

一本の棒をこねすぎないように
伸ばし、輪っかを成形していく

捏ねすぎてもダメだし
捏ねなさすぎるのもダメ

折り重ねるように作った生地は2日間寝かせ
ほんのり甘く、バターとバニラの香りがする
素朴でシンプルなオールドファッション

サクサクサクほろっと
口の中で広がる小麦の香りとバター、バニラ香が
余韻を楽しませてくれる

そんなドーナツです



先日のやつ





カットされた生地


これは6キロ
ホームベースやん


僕はこの二つしか作れません
ちなみにこれは開業して3ヶ月くらいだったような

約1年の鍛錬がここまでこれたかなと

もちろんレシピの変更もたくさん
小麦粉変えてみたり
強力粉ちょっとだけいれてみたり
バター変えたり
バニラもいろんな種類を探り探りで

こうして文章にまとめるのがとにかくたいへんですが、
硬すぎて食べれないって言われたこともあったし
味がしないって言われたこともあって
作るたびに心が折れて
でも作りたくて


やっと僕の中で合致したオールドファッション
あとはもっと美味しくしていくだけ

あとはこのドーナツが好みだ!!!
って言ってくれる人が増えるよう磨くだけ

いまは原石に近いような感覚
なんですけど
これが宝石に変わるのはまだちょっと先かなと


作るたびに意見をくれた嫁さんもスタッフも
悶々としている僕をみて
もっと気楽に作ればいいと言ってくれたり

お客さんも温かく見守ってくれたというか
食べるたびに感想を教えてくれて
改善に力を貸してくれて


1人ではなにもできなかったなと思います



3日間で結局220個

僕の中でのオールドファッションの

課題は揚げる前の生地感と
揚げるときの実温度の見極め

いままではイーストドーナツに習いすぎて
揚げる時間が長すぎて
完全に火が入ってしまっていた
カチカチになるのもそういう理由だなと
結論づけれたというか

表面は壁を作るイメージで色をつけてから
パァーッと生地がひらくイメージで
高音でひらかせるような感覚

余熱をうまく使うイメージというのか
冷めていく過程で硬さを作っていく感覚


それでいて思い出との合致



嬉しいお言葉もらえることが多くて
緊張が解けた後は余韻と
また次に向けて頑張らねばと思うそんな
オールドファッションの販売日でした




写真も多くてごめんなさい

振り返りとして綴ってます

いいねとコメントはいつも嬉しくて
noteを綴る励みにもなってます


みなさんありがとう!!!



doughmakerらしく



doughmaker店主


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