ゴルフクラブの魅力3
ゴルフクラブの魅力、伝わってますでしょうか?
皆さん、それぞれの考え方、こだわり方がありますから、いろいろと話し合えたりしたらきっと楽しそうです。
近い将来、そんな機会を作れたらな~と考えたりしています。
では、早速、前回の続きで、ゴルフクラブヘッドの「形」と「機能」のお話をさせてください。
前回の投稿で、クラブヘッドの重心位置は、ほぼ形状で決まるということを申し上げました。
では、ここで例を挙げてみましょう~
例えば、40gの余剰重量を配分したとして、どのくらい、重心位置が動くと皆さんはお考えですか?
これは机上の計算結果にはなるのですが、例えば、全体の形および重量はそのままで、20gの重さの物をヒール側から取り除いて、その取り除いた物をそのまま反対側のトゥ側に付けた場合、つまり計 40gの移動になるのですが、この場合で、おおよそ 1~1.5mm程度重心が動くと言われています。
たったの 1mm?と思われるか、 1mmも動くの?と思われるかは人それぞれだと思いますが、フェースの長さ(正面から見た時の横の幅)は今の 460ccのヘッドでだいたい 110mmくらいですから、1%くらいの移動とイメージしていただいてもいいかもしれませんね。
次に形状の影響を考えてみましょう~
例えば、ヘッドの長さ(幅)を 4mm短くすれば、単純にフェースセンターの位置が 2mm変わることはすぐにわかるかと思います。
つまり、重心位置を大きく変えたいなら、形状を変えた方が容易ということかもしれません。
それから、慣性モーメント。
まずは、単位を見てましょう~
慣性モーメントの単位は、重量×距離の 2乗(Kg・m²)になります。
距離の遠いところに、重量物があると数字が大きくなると考えていただいてもいいでしょう。
この場合の距離とは回転軸からの距離ですから、重心からの距離と考えるといいと思います。
距離は 2乗で係りますので、遠いところにあればあるほど大きくなります。
下記の大きさの違う輪を想像してもらうといいかもしれません!
つまり、単純に言うと、ヘッド体積が大きくなると、重心位置から離れたところに重量物がある=慣性モーメントが大きくなるという計算になります。
ヘッド体積が大きいと、自動的に慣性モーメントも大きくなると考えても大丈夫です!
ここでも、「重量」よりも「距離」が効いてきますので、ヘッドを小さく作って、重量物を外に配置するより、ヘッドを大きく作った方が慣性モーメントは大きくなりやすいというのをご理解いただけると嬉しいです。
ここまでのお話で何をお伝えしたいかというと、重心位置、慣性モーメントなどの機能性重視のクラブ選びをするとしても、それらの数値的特性も、形状によって大きく左右しますから、実は、形状選びが重要なんです!ということなんです。
美しい曲線の中にも、実は機能性を考えた末に出来上がった形状がほとんどだということなんです。
このヘッド形状はどういう球を打たせたくて作られたのか?形状を眺めながら設計者の意図が見えてくると、よりクラブ選びが楽しくなるかもしれませんね!
ちょっとマニアックすぎるかもしれませんが、、、
こんなゴルフクラブの見方・考え方をこれからもご提案できたらと思っています。