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自己啓発にいくらつぎ込んだの?

私が占いをやっていると言っただけで、「占わないで〜w」とか失礼な事を言うひとがいる。
何もしていないのに。
「え~、すご~い」とか本気か嘘かわからないリアクションのひともいる。
ほんとうに鑑定を希望しているひとは、後になって静かに伝えてきたり、依頼したことを隠してて欲しいと言ったりする。
まぁ、反応はひとそれぞれってこと。

占いはヘビみたいなものかな、と思う。

私はヘビが大好きだ。
一般的には怖れられているが、小さな個体はかわいそうなくらい臆病で、じっとしていることなく速やかに逃げてしまう。
噛んでくるのは、急に掴もうとしたり草むらで誤って踏んでしまった時だけで、平素は人間とは積極的に関わりたくなさそうにしている。
大人しい種類もいるし、攻撃的な種類もいる。
多くのひとは「ヘビ=怖い生き物」として避ける。
愛好家はほんとうにかわいがる。
毒があろうとなかろうと。
占いも同様で、適切に扱えば怖くないし、よくない占者と関われば毒に当たって心を病むところまで行ってしまう。
好むひととそうでないひとがいるのは、実体をよく知らないままイメージが先行しているからではないかな。


自己啓発セミナーはどうだろう。

昔、流行ってたけど。
行ったことありますか?

就職で関東に引っ越しした同級生が里帰りで久しぶりに会おうと言ってきたので、実に卒業以来(15年ぶり?)くらいに会った。
その時に聞いた話し。

彼はサラリーマンなのに30万円くらい払って何日間かそのセミナーに行って、人生観が変わったと嬉しそうに言っていた。
高すぎへん?と私が言うと、それくらい払わないと変わろうと思えないんや、と言う。そうかな?
私は値段もそうだし、そんなすぐすぐ人生観変わるとか、ないわーと思った。

それからしばらくして、従兄からセミナーを受けないか、と誘われた。
従兄は兄弟でセミナーにガチはまりして、妻はスタッフ側になってしまっていた。
あまりにも熱心に誘ってくれるので無料の一日講座に潜入した。
その時に面白い体験をした。

集団の中で近くにいるひととペアになり、まったく初対面の相手の”他己紹介”をお互いにすることになった。
私は偶々、好みのタイプの女性とペアになれた。
彼女は講座に合わせて目の覚めるような青色のジャケットを着ていたが、普段はもっとラフで家庭的なのではないか、と想像した。
なぜか緑色が思い浮かんで、アップルパイのイメージが湧いたので、
「自然が好きです。お菓子作りが趣味で、得意なのはアップルパイです」
と勝手に彼女の他己紹介をした。

その体験の目的は、ひとは外見から多くのイメージやそのひとの特徴を部分的に読み取れていることに気づく、というもの。
ビジネスや人間関係には見た目も重要なファクターだと知るべきだ、みたいなことだった。

実際に確認してみると、彼女はほんとうにアップルパイを作るのが好きだと言った。
私は何も知らなかった。
アップルパイを家で作るひとって割と稀なのに、彼女の漂う雰囲気から察することができたのだ。

そんないくつかのワークを通じてアハ体験をさせて、その先へ誘導する流れであったが、私は自己啓発は好きだが(インド人の書いた一冊の本を読んで自己完結した)集団行動が鬼ほど嫌いだったため、お礼を伝えて去った。
その日はとても楽しかったのだが、集団で熱狂しようという空気は吐きそうだった。

従兄夫婦がその組織にどれくらい課金したのか知らない。
そんなことよりも気になったのは、私を勧誘する時に

自分たちはセミナーを受けて目醒めている=アフター

君たちはまだ目醒めていない、

経験が不十分だから早くこっちにおいでよ=ビフォー


という区別からくる謎の上から目線がすごく嫌だった。
元からそういう人間だったのではない。
もうひとりの従兄の妻もその組織内のカウンセラーか何かになっていた。
傾聴を付け焼刃でめっちゃ勉強したような相槌を打って私の話しを引き出しながら、最終的には目醒めていないから、至らない所があるからそういう思考になっているんだね、じゃあセミナーを受けようか、というロジックで話しを持って行くので猛烈に嫌気が差した。
鬼の首を取ったみたいな話し方だった。

彼らがしあわせになったり充実感を得たりするのは喜ばしいんだけど、セミナーを受けていない私を否定してくることにすごく違和感があった。
自分を上げるために相手を下げるのは間違っている、と言いたかったがその思想に染まっている間はたぶん聞く耳がなさそうだから諦めた。
彼らは私より一回り以上年上だったし。
私は絶対にやらないからね、と心の中で言って、去った。
同調圧力に負けやすいひとって案外多いんだな、と思った。
みんないいおとななのに。
私は従兄が変になってちょっと寂しかった。
セミナー自体はいまも否定していない。
お金をかけることも。


私は非常に疑い深く、単独行動を好むため、何かに染まることはなく、占いですら未だに講座に入ったこともなければ師匠もいない。
25年以上独学でやっていて、実占経験がある。

理由は、何派とかになると極端になって、ひとの気持ちを分からなくなる日がくるかもしれないからだ。
どこかに所属したりあるやり方に固執すると、無自覚に他者を否定する、ナチュラルにひとをディスる行動が起きがちである。
必ずではないけれども。
それを避けたいのだ。

信念を持ちながら自由である

これが私の基本方針。

集団に属するとこれが難しくなる。
占いのオンライン講座の無料アーカイブなどをこっそり見ているとやっぱり入りたくないな、と思う。


占い師も気をつけなければ、自己啓発セミナーのまだ啓発途中のひとのように、知らないあなたはまだ未熟だから真実を早く知るべきだ、などと言ってしまうかもしれない。


いまのあなたのままで前を向いてやって行くために何ができるかをいっしょに考える。
私はそういう視点でセッションを続けていきたい。


覗いてくれたあなた、ありがとう。

不定期更新します。
質問にはお答えしかねます。

また私の12ハウスに遊びにきてくださいね。










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