ドイツに行けた話(電車) ―旅行記(19)Salzburg自由時間その5
日本→ハンガリー→チェコ→オーストリア→日本のパッケージツアーの、旅行記です。<()の中は更新の日付です。ドイツに行けなかった話もあります。いよいよドイツ入国です。
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<(9/3)
結局どの列車に乗ったのかあまり覚えていない。18:48発の、遅れているFreilassing行きに乗ったように記憶している。Sバーンではない。
乗った車両には人は居なかった。ほんの15分ほどの乗車である。いくつかの駅に止まったかもしれないがあまり覚えていない。
川の上で列車が止まった。
筆者が普段載っている電車は、前を走る電車との間隔が詰まって停車することがよくあるため、電車が駅でないところで停止することに慣れていた。ザルツブルクから乗った列車が川の橋の上で止まった時も、間隔が詰まっているのかなぁという思いを抱いた。実はその止まっている橋が、国境の橋だった。
一つの大陸の物語シリーズの「アリソン」の三、四巻では、近年まで激しく戦っていた二国間の、国境となっている川を列車で横断する際中様々な事件が起こる。筆者にとって国境の橋といえば、その物語で、それを思い出していた。
パスポートチェックも何もなく、列車はドイツの駅に滑り込んだ。
とりあえず降りた。ドイツの地。
電子掲示板などによるとこの電車はその駅で終着だったはずだが、記憶のなかでは列車は走り去った気がする。数人が降りた。怪しい行動をして捕まると嫌なので、駅名標などは適当に、とりあえず駅舎へ向かった。
気動車の先頭に行き写真を撮ることはしなかった。一応、客車の車体番号は撮影した。
検札に捕まらなかったという安心感、すっかり夜だがぼっち日本人で無事、正しい列車にのり帰ることができるのかという危機感が大きく、「ドイツに鉄道で来た」という充実感はかなり小さかった。
Landshut Hbfへ行く列車が来た。
暗い
これが駅舎である。ちょっと気分が高揚してくる。
DB! DB! (ドイツ鉄道)
<(9/5)
とりあえず駅の番線をチェックしようとしたら、別のところのホームがあるらしいので歩いてみた。
写真の右側、赤い建物が駅舎で、写っているあたりは売店で、Dの細いホームを歩いて行った。
結構遠いところでホームと右側の緑の高い壁が終わり左へ回り込む。来た道と、公道の歩道と、島式ホームから出てくる通路との交点があった。ホームの左右には車止めがあった。ここからスタートのSバーンだろう。
国境を越えてたった一駅なぜ伸ばしているのだろうと思った。(ドイツ国内側に車止めがあるので、そのホームを出る列車は、国境を越えるしかない)オーストリア側とのほうが結びつきが強いのだろうか。
大学の授業で「自分の街の課題」というレポートがあったとき、光が丘駅というある地下鉄の終点に実家があるという学生が、「終点駅は列車が長く止まっているためお年寄りやベビーカーの人が乗り降りしやすい」ということを言っていた。それを思い出した。左右車止め、線路の隙間に唯一のホーム、ホームの先が公道の歩道というこれは、頭端駅に入るのだろうか。不明。検討したい。
ところで、今いちど駅舎の写真を見てみる。
1~8番線も、96,97番線もこの駅舎を入るとあるよ と言っている看板だが、96,97番線に関しては嘘だと思う。切符を持っている人なら、この看板に対し真後ろに延びる道路を後ろに進むと96番線と97番線がある。もしこの看板どおり駅舎に入ると、駅舎を出て、細いホームを歩くはめになる。
駅舎の中へ戻ったら、売店の人が閉店準備を始めていた。なんてこったOrz
19:30までですよねそうですよね。自分のお腹に問い合わせたところ夕食はまあ食べなくても大丈夫らしいので、売店で買うのはやめた。そしてドイツ語いっぱいの環境で、WiFiを持っているとはいえ、「海外では日のあるうちにホテルに着きましょう」などのガイドブックで読んだ文も頭をよぎる。つまり不安な気分がまた戻ってきた。
ホテルの最寄駅に着く次に発車する列車でホテルへ帰ることにした。(今地図を見たところ、ロータリーに北側に渡る地下通路があったらしい。それくらいは見に行けばよかった。まったく心の余裕が無かった)
まずは切符を購入する。
DBとOBBの切符販売機がそれぞれあるのか、ホーム側の面と、売店の反対の面に計2台あった。1駅にどのくらいかかるのかすら分からないが、片方の販売機だけ駅名が出てくるので、そちらの機械(以下 写真)で切符を購入した。
行きのクレカ請求が2.9€(357円)だったのでそれ以下だと思う。機械の横は店で、立っている人がはみ出していて、視線を感じまくった記憶がある。購入後、てくてく歩いて一度行ったホームへ向かう。
さっきは97番線に列車があったが、今度は96番線に列車があった。これに乗る。19:37発。
警官らしき二人組が出発までホームにいた。筆者はびくびくしていたが、とくに声をかけられるなどはされなかった。列車には全然人が乗っていなかった。適当な号車に乗った。
内装は来たときに乗った列車よりも豪華だった。近郊列車のはずなのに、長距離列車より内装が豪華とは???
Freilassing駅を定刻通り発車する。
今回は川で停車はしなかった。
すぐにホテルの最寄り駅に滑り込む。ぱぱっと降りた。忘れ物は無かったと思うがどきどきした。また、降り間違えたかと思われると悲しいのでさくさく出口へ向かった。さくさく向かいすぎて、ほとんど写真がない。悲しい。
このSalzburg Liefering駅には地下通路があった。反対側の出口へは繋がっていなかった。(Freilassing駅は跨線橋だった気がする)
都市部ではこのような閑散とした駅でも自動改札機があるのでなんとなく改札機がないのにホームに繋がっている地下通路は不思議さを感じた。
自転車置き場があり、それなりに置いてあった。もしやこの駅から自転車で通勤する人がいるのだろうか?
暗い。
駅を振り返った写真。ホームセンターのようなものの用地としてとってあるのか、駅を出てしばらくするまで左手は広大な土地だった。
ふとwifiを確認したところ、インターネットが繋がらなくなっていた。先ほどまではドイツだぜ!と調子に乗り、日本の家族や、Twitterでドイツに居る友人と連絡を送っていたので、使えていたWifiである。短時間で2回国境を超えるとバグるのかもしれないなあと思いつつ、歩く。車内でGoogleMapを開き検索していたものがそのまま残っていたので、歩けるだろうと思った。
ただでさえ、日本では見ない路駐の車が列をなしている。「車の陰から人が出てきて筆者を影へ引きずりこむ」という想像をしてしまい怖くなったため、車列からやや離れた、車道の中心部を歩いていく。
Y字の交差点に下から歩いてきて、本当はYに見立てると上の棒の左のほうを行くべきだったが筆者は右のほうへ進んでしまった。左に向かうと片道3車線くらいの大きな道路かつホテルの正面に付くはずだったが、なぜか曲がり角が出てきた。おかしいなと思いGoogleMapを確認して、生きていたGPSのおかげで道を間違えたことに気付く。大きな道へ出る際、バス停から降りた人を拾って家の近くへ行くのか、人が乗っている車が若干あった。大通りから何人か歩いてきて、それらの車へ乗って行く。逆方面から、徒歩で向かってくる筆者は、怪しいだろうなと思った。
大通りを渡るときも、こんな時間に徒歩で信号を渡る人間を想定されていないだろうから、と思って充分に左右を確認しつつ渡った。
20時に辿りつくことができた。
ホテルのフロントの手前には飲み屋のようなものがある。外で飲んでいる人に何か聞かれたが、分からず、愛想笑いで返してしまった。貴重な現地民と話す機会だったかもしれないが、筆者は酒を飲んでいる人とは日本語話者とでさえうまく話しが合わないときがあるので、まあ、いいだろう。
夕食に、ザルツブルク旧市街の端っこで買ったプレッツェルを食べ、風呂に入って寝た。