イマーシブミュージアム

高校の先輩に誘われて、
イマーシブミュージアムに行ってきた。
どのようなものだったか記録しておく。

「誰か行けるひといない?」というストーリへ、深夜の、翌日の回の「行けます!」だったにも関わらず応答してくれた、高校の先輩に感謝をこめて。


入り口にあったポスター

知ってる建物だった気がするが、会場へ行くエレベーターが探しづらかった。
時間ごとの予約、時間前に行ったら若干並んでいた。大体カップルか、レディース2人組。
予約時間になると列が動き、予約画面を確認されたら(先輩に予約していただいていたのであまり分かってないですが多分そう)エスカレーターで会場の階へ。
ポスターの拡大のパネルでの写真を撮るスペースを抜けると、いくつか導入のパネルがあった。

導入のパネルの前で列の進みを待つ。なんか混んでるのか?と思ってたら、ポスターと同様に、黒いカーテンがあり、そこを開けると会場なので、それを入る人が一旦止まって同行者と撮りあったりするので、時間ごとの列の後ろの方にいるとやや待ちが発生する、という仕組みだった。

会場というか展示部屋はホールひとつ。イマーシブミュージアムって聞いて、美術館のようにいくつか展示の部屋かあるかと思っていたのでやや驚いた。先輩も驚いていた、筆者だけ想定が間違っていたのではなくて安心した。

ホールにおいて、自動で進んでいくシーンを見る、イマーシブミュージアムの観覧方法は以上である。

なおホールのすべての壁と床に映像が流れる。シーンによるが、概ね長辺の壁には同じ映像が流れている。大体の人は入り口の向かいの長辺の壁を見ていた。

最初のシーンから最後まで見終わるのに約40分かかった。

筆者は途中で入って、最初のシーンから最後のエンドロールまで1回転として2回転ほど見た。先輩や他の方は1回転分くらいが平均滞在時間かと。

余談ながら、iPhoneのアルバム機能で途中から1回転目始まるまでと、1回転目と、2回転目で、同じシーンを撮っていたなどあったので、シーンごとに写真を並べ直したが、iPhoneのアルバムの写真の並べ替えの簡単さ、とても便利。


シーン説明(前半)(パンフレットより)
シーン説明(後半)(パンフレットより)

ではシーンを説明していく。
大抵の壁の写真は手前で見ている人を消すため下をトリミングしている。


1.印象 日の出

筆者的ベストシーン。
動いている港、船、太陽(日の出)が、だんだんと印象派の油絵になっていく。

シーンの初め 動画のような港、ぼやっとした雲の中の太陽
だんだん動きが固定されていく。
太陽の光の、視点への道も、線の連なりの表現に変わっていく
絵画になる
絵画を背景として、”印象派”IMPRESSIONISM という文字。

文字が出てきて、イマーシブミュージアム開幕、という感じがあってなるほどなぁと思った。

2.印象派展

人や馬車(シルエット)がいる建物の2階まで上がり、そのまま窓から入ると、展覧会のように、ホールの壁に絵画が実物大のように映し出される。何回か絵画の場所は変わる。最後は会場からものすごい勢いで視点が引いていく。(会場のライトが小さくなり、連なる)

導入

なお導入の、2階に上がったり、窓に近づいたりするシーンでは、壁と床の接線のラインとシルエットが被ると、その接線とシルエットの交わった長さの直線が床に流れるという設定だった。

当時の人が見たであろう展示これかーと思う。
絵が展示されているだけなので、作者やタイトルは想像するしかない。ある意味とても、教養が求められている。
絵の入れ替えはどのように行われるかというと一枚ずつ個別に、額縁含め真っ黒になり、明るくなると別の絵がある。この真っ黒へ、暗くなった際が左側。

プロジェクターだかで映しているだけなので、来てる人との写真を撮ろうとすると、人に「腰壁が」映る、かなしい写真になる。このシーンでポートレートを撮るならば全身を撮るのではなく、腰壁から上をうつすバストショット的なポートレートがおすすめ。この写真は壁の線が写っている写真。
出入り口のカーテンは、ホール側は白、そのカーテン部分にも、もれなく絵が映し出される。
色々な絵があり、位置が頻繁に変わる。好きな絵がある場合、他の場所に現れたから駆け寄る、だと間に合わない可能性が高いので3枚くらいに駆け寄れる位置で見ておいて、近い位置に好きな絵が現れた時に撮るといいかと思った。
筆者側の同行者が好きらしいこの絵を何枚も撮ってはおいた。

有名な絵だと、この後のシーンで撮れたり、プロジェクターなので至近距離で見ると美術館で見ているのとイコールではなく、ただのドットの連なりがわかってしまったりする。

絵がたくさんあり、印象派展示の当時のように並んでるぜ!を感じるためのシーンなのかなと感じた。

シーンのラスト、展示が遠ざかるため、ぼやける絵たち。


3.印象派の技法

写真なし。
白い壁に、びゃっと筆で書かれたように線が出る、からはじまり、色とりどりになるようなものだったと思う。
色に包まれているような感覚を得られる。

4.印象派の画家たち

これも……実はあまり覚えていないのだが、作家ごとの絵が大きく映し出されるシーンだったと思う。
教養がなく、基本的にキャプションを読むタイプの筆者にはやや厳しい時間だった。絵を見て、作家やその背景が思い出せる教養を身に付けねばと思った。
見てなんとなくいいなと思った絵の写真を撮った。

ドレスの透明感がいいなと思った絵。
たぶん、レンガのアーチと桁の、(構造的に)合成橋がある絵。

5.絵画の中へ

今どき!なシーン。
いくつかの絵が額縁付きで現れる。視点は絵に近づいていき、やがて額縁を超えて立体になった絵の中へ入っていく。
絵の題材の空間の奥に向かっていくため、空間の手前にあるものとして書かれている、人や樹木、草花などは視点の左右に分かれていく。パンフレットの説明に「絵画の中へと進んでいくうちに、色はバラバラに分解され、描かれたモチーフは解体される」とあるが、確かに拡大されるとモチーフというよりは絵の具の点のかたまりのように見えた。

筆者が入り込んだ絵のひとつ。昔のヨーロッパの、左右に高い石造りの建物が並ぶ都会のいまの6車線くらいの大きな通りを俯瞰した絵。



6.モネの連作

モネの絵の、対象物ごとに場所や時系列の微妙に違うものを、スライドショーとしている。
壁と床で異なる。
壁の絵は大きな絵が入れ替わっていく。前の絵と次の絵が重なるように表示され、前の絵が透明度が上がって消えていくと、視点が遠ざかったり移動したりして次の絵の全体像が現し、その次の絵が重なり、を繰り返す。

床は、ネガフィルムのように絵が横に並んだものが横に流れていくもの、が映し出されていた。それぞれのネガフィルムのようなものは15〜40cmくらいの縦幅。ただ絵が流れるのではなく、擬音語を使うならぱちぱち、といった感じで、列の中の映し出される絵や絵の境が変わった。

床の映像をスクショしたもの

7.睡蓮

モネの代表作睡蓮。池袋の西武百貨店の屋上だかに橋があるやつ。
それが映し出される。圧倒的デカさ。
白い服など着ていくと映るので、それで撮るのが良いのかもしれない。着ている服に睡蓮が写っている人を撮る楽しさがある。
近くで見ると「プロジェクターだ…」と思ってしまうが、壁などの遠くから撮る分には睡蓮!という感じだった。


8.印象派

印象派の画家の皆さんの肖像、名前が映し出される。
ほーーーーん、という感じ。教養が必要。


α.幕間

イマーシブミュージアムの宣伝用なのか、壁には、複数の、壁の高さまで拡大された絵、床にも絵が映し出される。
記念写真タイム。
筆者が行った時は人気の高い絵は、人気が高かった。

会場外廊下

会場であるホールの入口はいって、左手の壁に出口がある。
出たところは暗がりになっており、スポットライト複数が、設計された動きをするようになっていた。
ライト群は波のようだったり、一列になり廊下を進退したり、くまなく照らすようであったりと、なかなか面白い動きをする。
会場内でもわりあい長く居たが、そのライト群にも魅了されその廊下にしばらく滞在してしまった。

ライト群の写真。この写真では、ひとつひとつのライトの当たる範囲が広く(焦点距離が短そう)、ライトの列はまっすぐ。


お土産コーナー

出口までに、イマーシブミュージアムのカフェ、スーベニアショップがあった。

壁には「目を離すと動く絵」が2点飾ってある。
1点目は会場内では絵の中に入り込んだ、2人くらいの人が船を漕いでいる絵。(カイユボット「ボート漕ぎ」)目を離すと(多分近くで人が動いていない時間がある程度経過すると)絵の中の船を漕いでいる姿で固まっているはずの人が動いて立ち上がり「はぁー」というような吐息と、反対の肘に手を当てて伸ばす行為をする。
吐息の音量が大きくてびっくりした。
2点目は猫を抱えて椅子で寝ている女の人の絵。(ルノワール「猫と眠る少女」)猫を撫でながら鼻歌を歌ったり、こちら側に顔を近づけ、フランス語?で話しかけてきたりする

どちらも若干怖かった笑

以上、イマーシブミュージアムであった。

いいなと思ったら応援しよう!

doublehayabusa
まずはぜひ気軽にスキを押してください!喜びます。 もしサポートしてくださった場合、旅/乗り物代に使わせていただきます。