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408/1000 【今再びのシャバ】 会うこと、出会うこと
人の身体が発するエネルギーの、なんと大きなことだろう。
久しぶりに電車に乗って、読書会という名のワークショップに出た。
お肉屋さんや八百屋さんで遭遇する人数とは、まず人の数が絶対的に違う。
とはいえ16人。普通に考えたら、さほど多いわけではない。さりとてリアルで出会う人数としては、ここ1年で1番多い。2番目が7人だから、倍以上だ。
お肉屋さん等ですれ違う人は皆、ベクトルがバラバラだ。視線も、意識も。どちらかが合ったとしても、せいぜい数分間。それが過ぎれば全て消える。他意もなく、当然悪意もなく、ただ単に、消える。
ワークショップ参加者のベクトルの向きは、皆概ね同じだ。視線の向きも、心の向きも。
同じ方向に向いた思いのベクトルは、空間に反響する。
乱反射したベクトルが自分にも向かってくる。
久しぶりに乗った電車の中には、ベクトルが存在しなかった。矢印の向きが無かった。これは電車によるのだろう。東北の冬、のんびりと海岸線を走るお座敷電車には、ベクトルが存在しそうな気がする。知らんけど。
zoomやらwebexやらで人と話もしているし、顔も見ている。だから表情筋もそこそこ使っている。
と思っていた。
だけれど実際に会うと、やっぱり違う。途中で気づいた。マスクの下で、私はポカーンと口を開けていた。空間のあれこれと、そこで交わされる言葉、そこにのる体温。そのベクトル。
人と交わるって、こんなに沢山のエネルギー交換が為されていたんだ、と改めて感じてポカーンとしていた。表情筋が弛緩することで、逆に使ってはいなかったことに気づいた。
会えてよかった。お久しぶりの人に。
出会えて良かった。初めましての人に。
相手の背中しか見えない間も、「あ、今手を挙げるか躊躇ったな」「うなずき加減は、さっきの方が強弱があったな」
言外情報が、空気感染して届く。
まぐわうって、きっとこういうことだよね。
明日も良い日に。
写真は、行きすがらの梅!嬉しいな。梅が一等好きなんだ。花の中では。
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