睾丸(byナイロン100C)
「なあ、25年前の俺が今の俺を見たら、どう思うかな?」
「見せねえよ、今の俺なんか」
25年前のわたしは、25年後の「今の」わたしの姿なんて、想像もしていなかった。家庭があって、子供もいたりなんかして、なんてことをふわっと思っていた。あんなこといいな、出来たらいいな、なんてイメージしていたことも多々あった。
時は刻まれる。誰に対しても、等しく。その中でいともたやすく変容してしまう価値観もあれば、変わらない美もきっとある。
最高傑作だと思っていた脚本がどうしようもない駄作に感じられたりすることもあるかも知れない。でも、全くの白紙状態で読み、それを非常に面白いと感じる人もだろう。
ナイロン100Cの25周年記念作品。25年後の劇団から見て、この作品はどう映るのか。何が変わって、何が不偏なのか。
トイレに行っていたことを忘れていたキャラクターが、絶妙なタイミングで再登場したり、25年の間に起きた馴れ初めが最後に回収されてきたり、と、脚本を紡ぐ糸の多さにびっくりする。
表題を言い換えた言葉を坂井真紀ちゃんが繰り返し繰り返し連発する。そんな言葉を発していてなお、可愛らしいってどういうこっちゃ。
25周年、改めておめでとうございます!
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