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デリバビリティー:基本とベストプラクティス

デリバビリティーとは?

皆さんは基本メールとは送信ボタンを押せば「自動的かつ短時間で送信先に届く」と言う認識をお持ちだと思います。ですが実際には送信ボタンを押した時点から、送信先の受信トレイまでには認証化、複数のサーバを経由、各種フィルターによるスキャニングなど様々なプロセスが適用され、総合的に配信者のレピュテーションが高いと判定されたメールのみが受信トレイに配信されます。

デリバビリティーはこれらの複雑かつダイナミックなプロセスを理解し、配信サーバの設定からメールキャンペーンの改善点、そして受信トレイに配信される可能性を最大限する、モニタリングや助言を行う専門的かつ戦略的な分野となります。

受信トレイに配信=高いレピュテーションが必須

基本的にメールボックスプロバイダーは各種フィルターなどで大部分のメール判定を行います。ですが時折判断が難しいメールが届いた場合、メールボックスプロバイダー各社は、ユーザーによるフィードバック、つまりユーザーがメールに対してどの様にエンゲージメントをするのかデータを収集し、その結果次第で判定します。

例えば開封やクリックなどポジティブなエンゲージメントを行った場合、次の同じ送信者からの類似メールは、受信トレイに配信される可能性が高くなります。逆にユーザーがスパム報告や配信ドメインをブロックするなど、ネガティブなエンゲージメントを行った場合、同様にフィードバックされ、次からは迷惑メールトレイへ配信、または配信が拒否される可能性が高くなります。

そして配信時に、法律上問題ないと思われる方々もいらっしゃるでしょう。ですがユーザーにはスパム報告やブロック機能が使用可能となっており、ユーザーの意向を反映しないことは配信者、またはブランドとお客様の信頼関係の構築が困難になるのと同義です。

なのでドットデジタルでは本記事でもある、ベストプラクティスを推奨し、配信者のレピュテーション、言い換えると「配信者の信用度」を高められる様、助言や戦略構築のお手伝いを行えます。そしてレピュテーションは高ければ高いほど、メールが受信トレイに配信される可能性が高くなり、ROIに直結します。

高いレピュテーションを得るには

即ち「ベストプラクティスを遵守する」ことです。そしてベストプラクティスは「6つの”C"」に分類することが可能です。これらはConsent、Content、Cadence、Contacts、Consistency 、そしてChangeとなります。それぞれの”C"を詳しく分析してみましょう。

1.Consent(コンセント)

その名の通り、ユーザーの許諾です。デリバビリティー、そして高いレピュテーションを得るには必須です。想像して見てください。もし貴方が未許諾、または見知らぬメールを受け取った場合、どの様な行動を取りますか?ほとんどの場合、スパム報告、または読まずに削除されるかと思います。これらの行動は全て、メールボックスプロバイダーにネガティブなエンゲージメントとしてフィードバックされ、配信者のレピュテーションに多大な影響を与えます。

メールマーケティングプログラムはただメールを配信するのではありません。お客様との信頼関係を構築するツールであり、ユーザー許諾が無い場合、信頼関係を構築することは不可能です。

2.Content(コンテンツ)

メールの内容、つまりコンテンツもデリバビリティーに多大な影響を及ぼします。例えば件名、送信元アドレス、ボディーテキスト、使用されてる画像や絵文字。メール内のありとあらゆる要素に対してユーザーが反応し、個別のエンゲージメントが発生します。

そして送信したメールにポジティブなエンゲージメントが多いほど、レピュテーションが高まります。レピュテーションは所謂「信用度」、つまりブランドに対する信用と非常に類似する概念ですが、デリバビリティーではメールボックスプロバイダーが送信者のメールに対して付与する優先順位となります。つまり、良いコンテンツはポジティブなエンゲージメントに繋がり、ポジティブなエンゲージメントは良いデリバビリティーに繋がります。

3.Cadence(ケイデンス)

ケイデンスは配信頻度と同義です。良いコンテンツであっても、配信頻度次第でメールの配信先(デリバリー)に影響が出てきます。ではデリバリーとデリバビリティーの違いは何でしょうか?デリバリーとはメールが受信されることに焦点を当てますが、デリバビリティーとはメールが受信トレイに配信されることに焦点を当てます。

配信頻度は非常にデリケートなテーマです。頻度が高すぎるとスパム報告や、購読解除率も上がり、逆に低すぎると購読者に忘れられます。後、ランプアップ(本配信前の準備)中の配信頻度は非常に重要です。高すぎるとレピュテーションに悪影響を与えたり、低すぎると今まで積み重ねたレピュテーションが失われる可能性があります。

4.Contact(コンタクト)

コンタクト、即ちメーリングリストです。そしてデリバリーとデリバビリティーが成功する為、非常に重要な要素です。想像してみてください。データをどこからどう得ましたか?より良いエンゲージメントを実現する為、セグメンテーションやパーソナライゼーションが出来る様、正確な各種情報が含まれてますか?いつデータを入手しましたか?バウンスした場合、適切な処理を行ってますか?

デリバビリティーに関する問題はほとんどの場合、データ、即ちコンタクトリストから起因してます。データ入手プロセスから、頻繁な点検や改善を含む管理によって1通のメールにつき、最適なROIを達成することが可能となります。

5.Consistency(一貫性)

メールを受信する側の立場になって想像してみてください。メルマガ登録を決めた時点でどの様なコンテンツを受け取るか、そして受信頻度など様々な見込みを立てていると思います。では逆に考えてみてください。特定のコンテンツを期待してたのに全く違ったコンテンツが届いたり、毎日来るはずのメールが忘れかけた頃に来た場合、期待外れか、困惑するかと思います。故に、購読者に対して「登録しようと思った時点のコンテンツや頻度に対する見込み」を維持する一貫性が大切です。

6.Change(変化)

変化は不可避です。不安を感じる方も多いでしょう。ですが不可避である以上、対応出来なければ購読者も離れていきます。ですが急激な変化は、受信トレイへの配信やデリバビリティーに悪影響を及ぼす可能性があります。なので適切な管理、頻繁なテスト配信、そしてチェンジマネージメントのプロセスを常に洗練することをお勧めします。

ご安心ください。弊社では毎日メールマーケティングプログラムの調整や戦略構築、そしてリスク管理を行っております。故に我々デリバビリティーチームはチェンジマネージメントの分野では経験豊富です。

最後に

ベストプラクティスを構成する「6つの”C"」は見ての通り、お互いを支えあってます。例えば良いサインアップ体験はより正確なコンタクトデータに繋がり、より正確なコンタクトデータは関連性が高いコンテンツの作成に繋がり、関連性が高いコンテンツの配信は、ポジティブなエンゲージメントの発生に繋がり、そこから高いレピュテーション、そしてより良いデリバビリティーとなります。

メールは100円につき、約6,000円ほどのROIが証明済みです。しかしこれら「6つの”C"」で1つでも問題が発生すれば最適なROIを達成することは不可能となります。故にデリバビリティーは、全てのメールマーケティングプログラムで重要な役割を担ってるのです。

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