病気の人に「元気だった?」はNGワード
元気はつらつ、漲るパワー。
広辞苑によると万物のパワーを表す単語である。
それが、一体いつから挨拶の言葉に変化したのだろう。
「お元気ですか?」
そう尋ねられたら健康状態に問題のない人、受診するほどの不調がない人なら、きっと「お陰様で」や「○○さんこそお元気?」と相手に言うのだろうか。あくまでも筆者の想像だが。
筆者は15年程前にとある難病と診断された、説明が非常に厄介かつ誤解を招きやすい病気なのでその他の情報は割愛させて頂く。
この病の細かい不調は幼い頃より発症しており、筆者は幼い頃より病弱だ。
元気な時間を過ごした経験が殆ど無いのだ。なので冒頭の挨拶のやり取りは想像上だ。
対面であれ、ネット上であれごく稀に「お元気ですか?」「元気だった?」と聞かれる事があるが非常に困惑し緊張してしまう。理由は筆者が元気ではないからだ。病気の詳細も知らせたくはない。
中にはこちらが療養中と知っていて「お元気ですか」と言ったり書いたりする輩も居る。わたし、もしかして嫌がらせされている? !
勿論、こちらは元気ではないので「薬が増えました」「ずっと発熱中」などと真実を答える。
好奇心と無礼者の反応を知りたいいけず心から、こんな返答をしている。だが内心は複雑だ。「何故病気を知りつつ聞くの?」という驚きと恐怖心。
大抵の相手はバツが悪そうに尻込みする、非礼を詫びることは皆無だ。気遣いが足りない奴だ。
5年程前、スマホを触るのも一苦労という体調不良からとあるゲームをやめた。間もなく親しかった人々とSNSでの交流が始まった。だが、とある50代半ばの男性は常に「こんにちは、あれからお元気ですか?」で始まる。腹立たしい。こちらの不調を伝えてもお決まりの挨拶は延々と続いた。
これでは体調が回復しないことを責められているようじゃないか?!! 悔しく虚しい。
不快さを本人にはっきり伝えたが、元気ですか男は長々と言い訳。うんざりだ。
病気の方に対して「元気そうに見える」「病気じゃないみたい」と言ってはいけない。という記事はよく眼にする。目に見えない痛みや苦しみがあるから口に出さぬが懸命という内容だ。だからヘルプマークが存在する。残念ながら世間で浸透しないが。
この際だ、持病のある方に対して「元気ですか?」と挨拶するのはもうやめよう。
◎出典
広辞苑無料検索
https://sakura-paris.org/dict/
Weblio国語辞典 実用日本語表現辞典
ヘルプマーク 東京都福祉局
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shougai_shisaku/helpmark.html
「お久しぶりです」の敬語とは?目上に使う言い換えとメール例文
https://biz.trans-suite.jp/83849
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