この先2年間日本で新たに生まれるインターネット銀行に注目!
はじめに
インターネット銀行といえば日本でも何社かサービス提供していますが、海外でも同様にインターネット銀行があります。
ただここ5年程度でサービス提供をしているインターネット銀行は、見やすくシンプルなUI、決済方法と進化しています。
今回は、インターネット銀行にフォーカスを当ててみたいと思います。
インターネット銀行が生まれた流れ
※ここ最近に出てきたインターネット銀行と分けるため、便宜的に2000年代〜2010年代前半に生まれたインターネット銀行第1世代とし、最近海外で生まれている銀行をインターネット銀行第2世代とします。
Windows95以降インターネットが爆発的に普及していき、様々なものがインターネットによって取引されるようになりました。
銀行においても日本では2000年ごろからインターネット銀行が生まれ、インターネットで取引が完結し支店を置かない銀行が現れました。
これがインターネット銀行第1世代となります。
支店を置かない分、従業員が伝統的な銀行に比べると大幅に少なくなっているのが特徴です。
ただ、考え方は伝統的な銀行業務の延長線というような感じで、今まであった銀行ををインターネットにのせたものとなっており、銀行のサービスをフルで享受できる反面、見やすさはイマイチ、使わないサービスも多々あります。(私だけかもしれませんが。。。)
また、システム面においても自前で勘定系システムを保有して、法律に則った組織体制を組まなくてはいけません。
そのため、新規で銀行を立ち上げる場合には、かなりの資金と人員が必要になります。
インターネット銀行のこれから
これから生まれるインターネット銀行第2世代は以下の3つと考えています。
1.チャレンジャーバンク
2.ネオバンク
3.資金決済法による決済中心の方法
特徴としては、3つとも決済を中心に置かれていることです。
伝統的な銀行の場合は、預金によって集められたお金は融資に向かっていました。
しかし、インターネット銀行第2世代の考え方は決済を中心に考え、決済手数料によって収益を得ようと考えているようです。
顧客とのインターフェースはスマートフォンアプリで見やすくシンプルなUIとなっています。
次からは上記3つの詳細を書いていきたいと思います。
1.チャレンジャーバンク
こちらは今までの考えどおりに自前で勘定系システムを保有し、普通銀行免許を取得する方法となります。
ただ、インターネット銀行第1世代と異なるのが、決済中心のためシステムもシンプルな構成で完結することです。
普通銀行免許を取得して運用しているため、ある程度の金額までは預金の保護がされます。
2.ネオバンク
こちらは自前で勘定系システムを持たず、APIによって他社の勘定系システムを利用して運営していく方法となります。
日本でも銀行にAPIの公開を努力義務ですが法律で義務付けられたので、今後この方法を利用した銀行が出てくるのではないかと考えています。
法律を深読みしていないので若干推測になってしまいますが、銀行代理業を取得して勘定系システムを提供している銀行の一支店というようなイメージで運営ができるのではないかと考えています。
システム接続料が高そうな感じがしますが、勘定系システムを持たず、人員についてもチャレンジャーバンクほど必要なく運営できるものと考えています。
3.資金決済法による決済中心の方法
こちらは日本独自のものと考えていますが、決済中心の考え方であれば資金決済法による方法でもいけると考えています。
某メッセンジャーアプリなど〇〇Payというような名称で運営しているのもこの方法で運営されています。
少額資金決済を目的として制定された法律ではありますが、残高を持つことができ、なんちゃって銀行みたいな運用をすることができます。
ただし、チャレンジャーバンク・ネオバンクと異なるのが、
(1) お金を預けていても金利がつかないこと
(2) 運営会社が倒産した場合に預けていたお金が返ってこないこと
となりますが、(1)についてはポイントバックを金利と見立てればかなり高い金利になると思います。
(2)についてはあくまで少額決済で、残高を保持しない運用にすれば特に問題ないと考えています。
おわりに
日本に今あるインターネット銀行はUIを強く意識した銀行がありませんが、今後1〜2年以内で誕生する銀行はUIを強く意識した銀行が生まれると考えています。
既存の銀行においてはしばらく脅威に感じることは少なそうですが、ボディーブローのように効いていくのではないかと考えています。