
蛙ウットリ、恐竜グッタリ
前回はロシア人(と思われる)研究者が、戦時を描いたアニメにおける日本人から見た米ソ観の違いを、甚だ片手落ちの材料と見識で提示して見せたという話をした。宇宙人はロシア語話者なので基本的には親露だし、日本の世論に背を向けてアンチ米国なのは、その文化、とりわけハイカルチャーの欠如と歴史から得る知恵の欠乏が理由である。ロシアが今も昔も文化大国であることに異論はあるまい。とりわけ文学は諸外国はなかなか追い抜けない。
そんなロシア人の中にも上述のようなガッカリなインテリ(と本人は思っているに違いない)がたまに混じっていることを、宇宙人は隠さない。真実なので隠しはしない。しかし宇宙人が「文化が低いなあ」と思っている国々や文化圏は、都合の悪い真実を隠したり、そこから目を逸らすために他者の非をあげつらったり、揚げ足を取ったりする。いまの日本のマスコミはその最たる例だ。ようやくこの悪習が世間に晒されたこの機会に、社会がクレンジングされることを望む。でないと…。
占い好きの人はご存知かと思うが、今年は日本沈没の噂が高い。占い師の間でヤバイという予測があちこちで出ていることは、宇宙人の耳にも届いているよ。富裕層は海外に避難する計画を立てているとか。算命学では立春から新年が始まるので、恒例の「新年大予想」はもう少し経ってから掲載するが、果たして日本を脱出するほどの大事になるかどうか。今年に限らず宇宙人の見立てでは、社会があんまり腐ってしまうと、自然災害や戦争などで大規模な「打ちこわし」が起こって、更地になったところに新たにまともな社会が築かれる、というケースは大いにあり得るし、実際あった。ソ連はそうやって崩壊したし、日本もそうやって敗戦したし、ソ連の前のロシア帝国もそうだし、江戸幕府だってそうだ。人為かそうでないかは算命学は問題にしない。要は腐ったところを一掃してクレンジングする作用を自然が起こすということ。だから、今の日本社会の腐敗状況がピークのままなら、なるほど南海トラフ巨大地震だか富士山噴火だかは起こり得る。しかし今ここでクレンジングに成功すれば、ごっそり打ちこわす必要がなくなるから大災害は回避される可能性が広がり、小さな災害程度で済むようになる。そのように考えているので、宇宙人はどこへも避難するつもりはないし、われわれが今暮らす社会の病理が少しでも自浄されていくことを望むのである。
まああまり深刻に思い詰める必要はないよ。腐っているものを「必要悪だ」などと擁護せずまっすぐ糾弾したり正したりしていれば、自ずと社会全体が上向いていくものだ。でも見て見ぬふりを続けていれば、いずれそれでは済まなくなるという認識はあった方がいい。
画像は先日世田谷ボロ市で手に入れた骨董皿と現代の豆皿、及びいま山種美術館で開催中の「HAPPYな日本美術」展で買ったハガキ(※エキサイトブログに掲載)。骨董皿は昭和初期のもので、能『高砂』の詞章の一節と小道具の箒が描かれている。現代の豆皿は恐竜シリーズで、ネットで売っている正規品より安かったのでB級製品かもしれないが、どちらも恐竜がグッタリ寝そべっていて癒される。ハガキは江戸時代の漆絵画で、こちらも琵琶を弾く蛙の表情がよい。こんなグッズが世間に好まれる社会であれば、そうそう淘汰の対象にもならない気がするのだが。
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