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算命学余話 #R38「かわいい男女」/バックナンバー

 現代の天体観測によれば、宇宙空間を彩る恒星は単星より連星の方が圧倒的に多いそうです。単星(単独星)・連星というのは、文字通り単独で輝いている星と、単独ではなく二つの恒星が常にセットになって運動している星のことです。例えば我々の住む太陽系の中心は太陽という恒星ですが、太陽の近くには同じように自ら輝く星がないので、太陽は単星ということになります。
 一方、太陽の周りには規則正しく周回する惑星があります。惑星は太陽という巨大な星の重力を受けて引っ張られながら、同時に公転軌道を回ることで遠心力を生じ、太陽の重力に一方的に引き寄せられることなく、安定した距離を保って太陽の周りを回っています。連星というのはこの太陽と惑星の関係のように、或いは惑星と衛星の関係のように、両者が切り離せない関係にある恒星同士のことです。
 尤も、惑星や衛星は恒星ではないので連星とは呼びません。星が恒星として輝くにはそれなりのサイズやエネルギー量が必要です。惑星は恒星に比べれば、象に対する蟻のように極めて小さいため自ら光を放つことはできず、太陽という巨大天体の圧倒的な影響を受けながら細々と暮らしています。それでも惑星が太陽に与える影響はゼロではありません。微々たる力ではありますが、太陽に対して引力を放っています。
 もしも地球というちっぽけな惑星が突如宇宙空間から消えたなら、太陽を中心とする太陽系は今まで拮抗してきたバランスを崩し、ゆっくりと変質していくことでしょう。その変質は、太陽系全体の崩壊を早めるかもしれません。そのように小さな存在であっても、そこに存在しているということは、何らかの影響なり役割なりを果たしているということでもあるのです。

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