理不尽なラーメン屋などないのに

　佐藤優氏が日本の報道取材のレベルの低さを非難してこんな例を挙げていた。ざっと掻い摘むと、「ウクライナとロシアは昨年秋に捕虜交換を行った。ロシア領内であるクルスク州に越境攻撃したウクライナが当地で捕虜としたロシア兵を引き渡す代わりに、ロシアは二年前のアゾフスターリ製鉄所の戦闘で捕虜としたウクライナ兵士を差し出した。しかしここでおかしいと思わなければならない。なぜロシア側はクルスクで捕虜としたウクライナ兵士ではなくアゾフの時の捕虜を出したのか。普通に交換するならクルスクで捕らえた捕虜同士ですればいいはずなのに。これには勿論理由がある。ロシアはアゾフを含むウクライナ東部での戦闘を「特別軍事作戦」つまり戦争と位置付けていて、ここでは国際法に基づいた捕虜の扱いなど作法に従っている。しかしクルスクは自国の本土であり、ここへ侵入する外国兵はテロリストという扱いなのだ。テロリストは犯罪者なので国際法を適用する必要がなく、捕虜にする必要もなく、その場で殺している。だからクルスクにおけるウクライナ兵捕虜は存在しないのだ。日本の報道はこうした事実も分析もしないから、実相が見えてこない」。
　日本のメディアが報じないせいで我々がモヤモヤしているウ戦争の現実について、頭のねじれがスポンと取れる確かな事実とそこから導き出される鋭い分析は他にもいろいろ聞けるので、より真実が知りたい方は佐藤優氏の発言をネットで視聴してくれなのだ。

　これと通底している武田邦彦先生の話もねじれが取れるので合わせて記そう。テーマは「NHKとラーメン屋」。何だか楽しそうな組合せだ。内容は、「日本のどのラーメン屋さんに行っても、注文したものを出してくれるし、おいしいし、腐った食材や添加物や毒物など入っていない。そのラーメンに見合った支払いをして我々は満足して帰ることができる。一方NHKは嘘ばかり報道し、いらない番組ばかり作っては見せ、それに対して受信料を払えと言う。国民の半分くらいはNHKの番組が自分の見たい内容ではないので金を払いたくないと思っている。しかしNHKは支払いを強要する。ラーメン屋さんを見なさい。ラーメン屋さんが味噌ラーメンを注文したのに塩ラーメンを出したり、全然違うギョーザを出したり、腐った食材で作ったり、毒を入れたりすることがありますか。更にそんな願い下げの食事を出してカネを払えと強要しますか。しないでしょう。気付かずに虫が入っていたり、髪の毛が入っていたりしたら、店主は恐縮して謝り、作り直したり、お代は結構ですとなったりする。これが普通のラーメン屋さんです。なのにNHKは嘘の報道をしても謝りもしなければ訂正もしないし、番組はくだらない芸人ばかり出ていて中身が薄いし、コメントはトンチンカンだし、でも受信料は払わせ続ける。こんなまずいラーメンを提供し続けるNHKは普通なら潰れているはずです」というもの。

　バンザーイ、武田先生バンザーイ。冒頭の佐藤優氏の話と通底していて、宇宙人は胸のすく思いがしたのであった。皆さんはどうですか。全然何のことか判らないとか言わないで下さいよ。ここは土星の裏側なのだから。
　ついでに佐藤氏はこういうことも言っていた。「ロシアのプーチン大統領は現在、国際刑事裁判所が逮捕状を出している容疑者だが、この国際刑事裁判所というのは通常の警察と違って、逮捕状を出したところで逮捕する警察機関もなければ、これを裁く法廷もない。そもそも権限がない。だから全く効力もなく、意味もない逮捕状である。」それなのに日本の報道は鬼の首を取ったかのようにはしゃいでいたね。中身のうすーい報道バラエティ番組がはしゃいで何時間もうすーく引き延ばしていたね。各局取り揃えていたね。そして今は報道したこともすっかり忘れているのだろうね。NHKやフジテレビに限らず全局一掃しても誰も困らないと宇宙人は思ってきたが、宇宙人の友人もそう言っていて、勇気づけられた。皆さんはどうですか。まずいラーメン屋は普通に潰れるのに、なぜテレビ局や新聞は潰れないのか。新聞は金を払わなければ読まずに済むし、民放も見なければ済むけど、NHKはそうはいかない。ねじねじ（宇宙人の頭がねじれる音）。