自作陶器で豊かさにひたる
流氷の知床で過ごした期間に体験教室で作った陶器が届いた。宇宙人の危なっかしい運転で屈斜路湖まで南下し、スマホでナビつつよたよたと到着した陶芸アトリエ「摩周北創窯」の思い出。京都から移住した老夫婦の営む店兼自宅の、小さなギャラリーには宇宙人の好みの青い釉薬の陶器がずらり。ウットリする宇宙人。画像は宇宙人が2時間の体験教室で制作した4点の品々だが、この釉薬は窯主のオリジナルで、やはりインパクトが強いので近くの道の駅でも売られていた。道の駅の品では足りない客がわざわざアトリエまで買いに来て、宇宙人の陶芸を中断させたくらい人気である。しかしマグカップ1個で4000円くらいと結構なお値段だから、陶芸教室で4点作る方が断然お得である。
そうは言っても、思い通りの陶器の形になるとは限らない。体験者は素人だし、時間は限られているし、粘土は焼成すると縮むので、縮んだサイズを想像しながらろくろを回すのも難しい。あ、力を入れ過ぎて粘土が崩れた。一度崩れた粘土はその日はもう使えず、後日再利用するという。そうなんだ。失敗するたびに使える粘土が減っていき、あ、4点も作れないのでは…と不安になってたら、先生は予め失敗分を予想して粘土を余分に準備してくれていた。ありがたい。この粘土はわざわざ京都から取り寄せてるそうだ。焼成したものの高台を見て気付いたが、素焼きは渋い鉄紺色であった。
焼成に耐えるよう厚めに皿やカップをつくる。あれこれ好みを伝える宇宙人。それに応えようと頑張る先生。ええと、結局半分以上は先生が成形してくれたような気がする。だって難しいのだよ。それでも完成予想よりずっと大振りの皿やカップになったので、思い通りの品が作れたかどうかは焼き上がって縮むまで判らない。釜入れは2か月後。出来上がってからのお楽しみであった。
結局、コーヒーカップとそのソーサーを兼ねたケーキ皿、豆皿とぐい飲みが割れることなく焼き上がって届き、喜びの声を上げる宇宙人。期待以上の出来である。早速感動をハガキにしたためアトリエへ送り、カップにはコーヒーを注ぎ、皿にケーキを載せて、眼福に浸る宇宙人。豊ってこういうことだよね。
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