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算命学余話マガジン #U61~U70

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
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2024年7月の記事一覧

『算命学余話』U番号目録

(※この目録をマガジン未購入でも無料で閲覧可能にするため、便宜上100円の有料記事とします。以下、記事全体を無料公開(いわゆる「試し読み」)部分に設定し、便宜上付け加えた最後の一行のみが有料部分にしてあります。この一行のためにわざわざ100円払うことなく、無料部分をお楽しみ下さい。)  『算命学余話』は、算命学を学ぶ人のための読み物です。入門レベルから進んで中級以上の鑑定技術を知りたい方や、算命学の理念について理解を深めたい方、或いは算命学にはさほど興味がないけれど人生につ

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算命学余話 #U70「害の性質を考える」/バックナンバー

 寄生虫学や感染免疫学がご専門の藤田紘一郎氏の著書『血液型の科学~かかる病気、かからない病気』によれば、血液型は人間の性格に影響を及ぼしてしているという。曰く、「腸は動物の進化の過程で最初に出来た臓器です。腸の周りに脳が生まれ、続いてその他の器官ができました。脳の情報は脊髄と自律神経を通じて腸管粘膜の中にある神経細胞にすべてが伝達されます。「腸は第二の脳」といわれている由縁です。腸には血液型物質が非常に多く含まれており、その腸が脳と密接なつながりを持っていることを考えると、血

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算命学余話 #U69「守護神#3 甲×秋」/バックナンバー

 「古来より遊牧を生業としてきたモンゴル人の知恵によれば、当地の羊の群れの中には必ずヤギを混ぜる。割合はおよそ100:1。なぜかというと、羊は群れへの帰属意識が強い動物なので足元の草を食べ尽くすと動かなくなり、やがて群れ全体の毛づやや肉質が悪くなってしまう。これに対しヤギは群れない性質なので、草がなくなれば新たな草を求めて勝手に移動する。するとヤギの移動に釣られて羊たちはぞろぞろと移動し、また新しい草を食べられるという仕組みだ。だから遊牧においてヤギは是非とも必要なのだ。共同

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算命学余話 #U68「二連変化/天胡星、天印星」/バックナンバー

 前回の余話#U67もやはり一気に売れたところを見ると、宿命の実例解説の需要は高いようです。そうだったのか、では今後は戦略を変えて増やすか、とも思いましたが宿命の分析には結構集中力がいるので、今後も思いついた折に限らせて頂きます。  あまり知られていないようですが、運勢鑑定は疲れる作業であり、鑑定者は依頼を受ける度に多かれ少なかれ疲労しています。依頼人の半生を極力正しく見極めようと努力すればするほど神経を擦り減らし、それを知らない依頼人が何でもかんでも訊けば答えてくれる機械か

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算命学余話 #U67「自己顕示欲と演技力」/バックナンバー

 毎度算命学余話をご購読頂きありがとうございます。前回の余話#U66はやはり関心の高い話題だったとみえて、未だかつてない勢いの売れ行きでした。普段買わない人までお買い上げ頂いたようで、嬉しいような怖いような。でもお蔭で陽占だけでは判断できないとか、陰占だけでも片手落ちになるとかいった、これまでくどくどと繰り返してきたことが、実例を挙げることでよりはっきりご理解頂けたかと思います。  たった1つの星を見たところでどうにもなりません。調舒星や龍高星が1つあったくらいで大騒ぎしても

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算命学余話 #U66「安楽死の事例」/バックナンバー

 前回の余話#U65では三分法から人生全体を論じるに当たって、最近安楽死を断行した米国人女性に対する客観的評価を試みてみましたが、この人の生年月日が公開されていたので、今回は実際に宿命を算出して具体的な人物像とその最後の選択に至る道のりを探ってみます。  前回の内容からしてお判りのとおり、私はこの女性に対する否定的な見解を隠しておりませんが、その原因は安楽死したからではなく、それを事前に公表しネットで宣伝したからです。何という自己顕示力の強さでしょう。自分の命と引き換えにホ

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算命学余話 #U65「三分法と人生の歩み」/バックナンバー

 29歳の米国人女性が病気を苦に自ら死を選んだ事件が話題になりました。メディアは賛否両論を取り上げていたので、一般社会における現時点での意見や論点はほぼ出尽くしたのではないかと思います。もちろん明確な結論が出せるような問題ではありませんが、人間の定める善悪に対して冷淡な算命学の見地からすると、世間で話されていたような論点にはならないので、参考までにこの辺りを取り上げてみます。  結論からいって、算命学は自殺がいいとも悪いとも云ってません。ただ自殺する人はいるよ、という前提で

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算命学余話 #U64「名誉星が剋すもの」/バックナンバー

 ワシーリー・グロスマンがソ連時代に書き、検閲に引っ掛かって発禁処分となった『人生と運命』全三巻を読了しました。大変な大作で斜め読みできない内容につき時間が掛かりましたが、物語は第二次大戦期のほんの数カ月の出来事を扱っているだけです。そこで繰り広げられるさまざまな立場の人間の個々の人生の様子を詳細に描写することで、人それぞれに善と悪意と無関心があり、それが立場が変わることで180度裏返ってしまうこと、本人の見方も周囲の見方も180度変わってしまうことが、淡々と、しかし恐ろしく

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算命学余話 #U63「心優しき車騎星」/バックナンバー

 党内外から一般世論に至るまで幅広く物議を醸した集団的自衛権の行使に関する強硬的な閣議決定がなされたのは、ほんの数カ月前のことです。なぜこの時期に安部首相はこのテーマを急いで進めたのか。近日中に米国がどこかの国を攻めるからその前に決めておけと米国政府の圧力でも受けたのかと、いろいろ良からぬ想像をしないでもありませんでしたが、果たして米国は間もなくイスラム国を目標とした空爆を開始し、次いで西欧諸国や豪州も参戦しました。  日本はというと、なんと例の閣議決定を急いだお蔭で、日本に

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算命学余話 #U62「スポーツで消化する」/バックナンバー

 漫画家の西原理恵子は当ブログでお馴染みの佐藤優とはコラム仲間であり、且つあまり笑わない私が数少ない笑いのお世話になっている岩井志麻子と「ちゃん」付けで呼び合う親しい間柄なのですが、二児の母でありアル中の夫を見送った妻である西原氏は、子育てについてのポイントは真っ当な人間に育つことだけであり、頭がいいとか学歴や就職がどうとか立派な人間になるとかは眼中にないといいます。曰く、「真っ当でない大人になると男の子は盗みを、女の子は売春をするしかない」。そうならないための教育は必要だが

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算命学余話 #U61「守護神#2 甲×夏」/バックナンバー

 戦後最大の噴火被害を生じた御嶽山から命からがら生還した方の一人が、「一緒に登山していた仲間を置き去りにし見殺しにしてしまった」と涙を流して後悔されていました。誰も経験したことのないあれだけの自然災害だったのですから、どう考えてもこの人の責任ではないと思うのですが、ご本人にとってはそうではない。同じ台詞は戦後69年経った最近も聞かれました。空襲で一緒にいた家族全員を失った当時小学生の老婦人が、「死んだ皆に申し訳ない」と今でも泣くのです。まるで生き残ったことが悪いことのように彼

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