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岐阜県美濃市 桜並木を貫通する未成道

岐阜県美濃市の市街地南部には長良川沿いに広がる桜並木があります。
桜のシーズン中には40人以上の方が桜の景色を楽しんでいました。
そんな人の集まる桜並木の脇には橋を作るような形跡があり、花見スポットとしての岐路を迎えています。
今回は橋を作るような形跡、いわゆる未成道を探索していきます。
名称は路線名にちなんで「段・西洞線未成道」と名付けます。
最後まで見てくれると嬉しいです。
周辺図はこちら


本編

探索

時系列では何らかの情報を知るより探索を先にやったため、今回は時系列を再現した記事構成にしてみた

この無駄に広い土地は現在駐車場として活用されている
はるか向こうにガードレールが見えるが、それは未成道が開通したときに使われる道路である

側面にはなぜか高架の土台に使われているブロックが低く積み上がっている
砂利の流出防止だろうか?

橋の建設に使われる土地の広さを可視化すると想像より広く感じる

未成道と側道が合流する部分
未成道は側道より若干高いところで途切れている

ここまで歩いてきた道を振り返る
ガードレールを無かったことにして未成道の方だけ見るとこの先に道があるように見えてしまう

当時はこの反対側の写真を撮ることをすっかり忘れてしまったのが無念

道路横断中にこっそり撮った正面の様子
こうして見ると桜並木を貫通する道路であることが改めて伝わってくるだろう

別の角度から撮影
桜並木と未成道をきれいに捉えた写真
今後ここに橋ができるとなるとこんな写真も撮りにくくなるだろう

やはり砂利と未成区間の終端が側道の地面より高く積み上がっているのが分かる

反対側の側道はこんな感じ
先ほどと同じく側面には高架の土台に使われているブロックが低く積み上がっている

未成道がメインの風景写真
画像の上部には桜もあって春を感じれる写真になっていると思う

肝心の対岸側はこんな感じ
橋台が残っているケースは未成橋では少ないのでこれが普通か?
このままでは分かりにくいと思うので赤丸をつけてみる

赤丸をつけている部分が接続先の道路
橋が架かる日が来るのはいつになるのか

川の方に降りてみた
川自体は流れが速いため、川遊びには向いてなさそう
それでは未成道の接続先になる道に赤丸をつけてみる

ここが接続先
もし橋が架かると左側の風景が大きく変わってくるだろう

肖像権と景観の保護を両立した写真

後ろを振り返ると約10人が桜を見物していた
こちらももし橋が架かると桜並木が途切れて景観を損なってしまうかもしれない
そんな未成橋の位置に赤丸をつけてみる

大体この辺りに橋が来ると思う
景観を優先するか、地域の利便性を優先するか、そんな究極の2択がここにはある
当時は「この未成道の正体は一体?」「用途は何?」などといった数多くの謎を抱えて探索を終えた

 (2024年4月撮影)

未成道の概要

この未成道は「段・西洞線」という都市計画道路として機能しており、将来的には開通する可能性がある
ただ少なくとも2008年からこの状態のまま放置されているため、やや長期に渡って放置されている様子

2008 国土地理院キャプチャ

国土地理院の航空写真をキャプチャ
2008年の時点では長良川左岸(画像では右寄り)にある未成橋の側道が存在している
この写真に写っている限りで未着工の部分は長良川の部分だけ
色をつけて分かりやすくすると…

2008 国土地理院キャプチャ(画像加工済み)

ピンクの部分が桜並木で、橙色が未成道
こうやって見ると桜並木を貫通していることが分かる
でも桜並木のメイン部分は北に寄っているから大して景観は損なわないのか?

この路線の資料が非常に少ない謎多き未成道、もし何らかの進展があればまた来るかも?

参考になるサイト

https://www.city.mino.gifu.jp/fs/2/4/0/7/0/6/_/_________________.pdf

このサイトに今回の未成道に関する記載あり
なおこのサイトには都市計画道路の計画見直しに関しての資料が記載されており、直接関係があるわけじゃないかも?
3-4 見直し候補検討路線・区間 以降の11-2区間を参照

終わりに

今回は岐阜県美濃市にある桜並木を貫通する段・西洞線未成道を探索していきました。
当初は「なぜこんなところに未成道が?」と思ってましたが、交通環境を考えると必要性の高い道路であることが判明しました。
ただ桜並木を貫通する道路は少なくとも反発は出てくると思います。
自然環境を優先するか、交通環境を優先するか、究極の2択が迫られている道路がここにあります。
ただ実際に揉めているかどうかは第三者には分からないので、その点はあくまでも個人の勝手な妄想で補っています。
今後この未成道や計画に何か進展・変化があればまた来るかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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