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愛知・岐阜県道17号 謎のトンネル

愛知・岐阜県道17号線は愛知県江南市から岐阜県関市を結ぶ主要地方道です。
そんな道の途中、岐阜県各務原市にある自衛隊の岐阜基地周辺には、トンネルを掘る必要がある形状がないのにトンネルが存在します。
今回はその謎のトンネルを見ていく記事です。
最後まで見てくれると嬉しいです。
周辺図はこちら


本編

今回はこの旧道にやってきた
序盤から人を寄せ付けない雰囲気を感じるがこのまま進む

車止めのポールが並んでいる
自転車や歩行者は通過できる設計

流石に廃道ではないからしっかり手入れされている
ここだけ見ると普通の歩道のように見える
しかし当時は画像右側の物体に強い違和感を感じていた…
物体の方を見ると

廃墟?
最初は自衛隊絡みのものだと思っていたが、柵の外側なので関係ない可能性が高そう
亀裂も入っていて外は草まみれ
一体どんな用途で使われていたのか?

そんな物体を横目にトンネルへ向かう
トンネルの部分がものすごく暗い写り具合になってしまったが、まるで異世界への入り口のような1枚が撮れた

トンネルの入り口付近に到着
トンネルよりボックスカルバートと言われた方がしっくりくる形状

1つ前の写真から左側や上側を見てみる
土被りがとても浅いからボックスカルバート状でも良かったのか?
トンネルの天井から1〜2メートル上は地上っぽい

そして左側は木が生えている
ここから上に登るパワープレイは到底できない

トンネル内部は外が白飛びするほど薄暗い
地面はアスファルトで所々枯葉があって、天井には使われてないトンネル灯がある
壁はコンクリート?を固めたような感じだけど、これってそういうデザインにしたのか?それとも本当に雑なつくりなのか?

反対側からの視点はこんな感じ
左側は丸石の石垣、右側はただの草が広がっている

これトンネルを通らなくても草と勝負すれば向こう側に行ける説
だがそのチャレンジは危なすぎるので即断念した
当時はそこまで装備が強固じゃない

この先にも旧道はあるが、トンネル到着前と雰囲気は変わらないのでここで引き返すことに
道の左端にコンクリート壁が一直線に並んでいる様子もある

引き返そうとして少し石垣側を見てみると

石垣から木が生えている
何をどうしたらこんな最強の木が生えてくるのか
自然の力強さをここだけで感じれる

(2024年4月撮影)

概要

このトンネルの名前は三軒屋トンネルで、トンネルの歴史では航空自衛隊岐阜基地と強い関係があります。
航空自衛隊岐阜基地(当時は各務原陸軍飛行場)は今も残る西飛行場のみならず、東側にも飛行場がありました。
その西飛行場と東飛行場の間に少し低い土地があり、そこを県道が通っていました。
当時は西飛行場と東飛行場の連絡路として、そのトンネルの上を戦闘機たちが通っていたという歴史を持っています。
今となっては東飛行場は宅地となり、時代に取り残されたトンネルは今もなおそこにあります。

最後に航空写真を載せて概要を終わりにします。

1961-1969 国土地理院キャプチャ

旧道が現役だった頃の航空写真

2008 国土地理院キャプチャ

最近の航空写真
写真中央あたりが三軒屋トンネルの場所

終わりに

今回は愛知・岐阜県道17号の航空自衛隊岐阜基地付近にある三軒屋トンネルを探索しました。
概要でも記載した通り、西飛行場と東飛行場の間に存在しているこのトンネルは上を戦闘機たちが通っていました。
そんな戦争遺跡とも言えるトンネル、今後も東飛行場があった証拠として残ることを願います。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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