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ドレミファソファミレド
ボクはピアノを弾く男がカッコいいと思っている。「猫踏んじゃった」は別として、もし私が女であれば何気に流暢なピアノを奏でる男を発見した日にゃ、それはもう瞳が「ベルサイユの薔薇」状態だろう。間違いない。そしてボクはピアノを少しだけ弾くことができるのだ。
そう、この点だけは自分の頭を撫でてあげたいと思う。実は小学校に上がった頃、母親に同じ団地のピアノ教室へ通わされた。当時は近所の友達と泥遊びか昆虫採集
鉄筋コンクリートの猿山
決して多くはないが、ボクにも大切に思っている幼なじみが何人かいる。しかし族の連中と同化していたこの頃のボクと言えば、彼らのように青春を謳歌する高校生とはかけ離れた世界にズッポリとはまり、別々の高校へ入学した幼なじみと合う時間さえ持とうとしなかった。
というよりこんなみっともないボクだから、幼なじみがあきれてしまい絶交している状態だったというべきか。
改めて考えてみると高校で違う学区の連中と初め
これはフィクションです
両腕に巻き付いた刑事ドラマなどで知っているソレよりも、全く重厚な作りで見た目以上にズッシリとしたガンメタの物体に感心しながら、エンボス状に打痕されたシリアルNoと思しき数字の羅列と、桜の刻印を冷静に観察していたあの時のボクは、どこか他人事のように振る舞うことで正気を保とうとしていたに違いない。
連行中のパト内でひっきりなしに交信している雑音のような音声や、清涼感がハンパない制服の匂いを今でも覚え