我々はなぜマスクをつけているのか
最近、人に会うと、どうしてもコロナの話題になる。それぞれの境遇で色々な課題に直面しているように察するが、今日は「どうしてマスクをしているのか」について考えたい。みなさんはどうしてマスクをつけているだろうか?もしかしたら、マスクをつけていないかもしれない。それもひとつの考え方だろう。
とりあえず自分がどうしてマスクをつけているのか、理由を考えてみた。
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1)自分が保菌している可能性
「マスクをすることで感染予防につながる」とはさすがにあまり思っていない。むしろ「菌をばらまかないようにする」という意識でマスクをつけていると思う。
わたしは現在、PCR検査を受けて陽性判定をもらったわけでもないし、そもそも発熱、せきなどの症状もまったくない。しかし、このCOVID-19の特徴のひとつに「無症状でも感染している人が多くいる」ということがわかってきている。
ということは、わたしはスーパーマーケットに行く、JRに乗ってつり革をつかむ、などそのような何気ない日常活動を通して、誰かからすでに菌を貰っている可能性はなくはない。そしてもし保菌していたら、誰かにうつす可能性もなくはない。
このCOVID-19は高齢者、持病を持っている方は重症化しやすいという。わたしはおそらく感染したところで、大事には至らないと思うが、行動範囲のどこに高齢者、持病のある方が潜んでいるかわからない。「高齢者、持病持ちはずっと家に居ろ」というのもなんだかおかしい。
出来る限り、自分がもしかしたら持っているかもしれない菌を他の人にうつさないようにするために、わたしはマスクをして出来るだけ飛沫を飛ばさないようにしていると思う。
2)意外とメリットもある
1)を意識したところで、マスクをするのがあまりにも苦痛だったらマスクをし続けられないと思う。
マスクをしていると、結構喉が保湿されて調子が良い気がするのだ。そして鼻から下を化粧しなくてもいいという女性特有のメリットも感じている、笑。
ただ、今は夏本番で、本当に暑いので、息苦しさを感じたりしてまでもマスクをつけた方がいいと思うかは微妙だ。周囲に人が居ない、絶対に口を開けない、みたいな状況であれば別にしてなくてもいいのではないか、とかは思う。(厚労省では「熱中症予防のため、マスクは適宜はずしましょう」と啓発もしている)
3)マスクをつけない方が今は面倒
現在、マスクをつけないと入店出来ない店なども出てきている。そこにマスクをつけないで入って断られた場合に、何か言い訳となる理由が別にない。そこで足止めを食らって時間をロスするくらいなら、とりあえずマスクをつけていた方が楽だ、というリスク回避の心理も働いてると思う。
例えば上記ニュース内の方々のように、障害を抱えてたりするのであれば、マスクをしない権利を主張するのもわからなくもない。彼らのように理由がある人にマスク着用を強要するほど、マスク着用に意義があるかとなると、ちょっとわたしも疑問だ。
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以上を考えると、わたしは、特にマスクをつけずに居るほどマスクが嫌なわけでもなく、どちらかというと「わたしはCOVID-19感染対策に配慮してます」という意思表示のような意味合いでつけている気がする。マスクをつけることに特段の意味は自分の中にはなかった。
マスクをつける程度で感染対策をしているというアピールになり、それで今まで通りに活動が可能となるなら、お安い御用だという気もしている。お店側の立場を考えたとしても、マスクの有無で感染対策に好意的かどうかを判別できるのは、効率的な手段とも言えると思う。
ただ、これが一生続く、と考えると少し考えものだ。我々はいつまでマスクをし続けることで感染対策アピールをし続けなければならないのだろうか?
わたしは世の中の人が「感染予防対策」としてマスクをしているとはあまり思ってない。おそらく、世間体のため、スムーズに生きるためにマスクをしている人がほとんどなのではないかと思う。
COVID-19との戦いは治療薬やワクチンの開発に成功するまで続く、とわたしは思っている。それには数年の月日も覚悟せねばならぬだろう。
今、感染を広げないように我々が頑張っているのは、ひとえに、高齢者や持病を抱えているハイリスクな人へ菌を届けないため、である。しかし、四六時中マスクをし続ける、という表面的な行いよりも、大切なことがあるのではないかと思う。
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COVID-19が流行しだしてから、世の中が大きく変わり、精神的な軸を見失っている人も多いかもしれない。行き過ぎた感染対策への意識から「マスク警察」になってしまう人、逆にマスクをつけることを極端に嫌がる人、などバランス感覚を失っている人も現れているようだ。
日々状況も刻々と変わっており、様々な情報が入ってくることで落ち着かない気分になっている人も多いと思う。
COVID-19という感染症よりも、人間が怖いとわたしは感じている。マスクひとつとっても自分には考えが及ばないほど、執着したり、嫌悪したりしてる人が居るので驚いている。どうしたら、みんなが落ち着いて行動できる社会が戻ってくるだろうか。そんな事を悶々と考える日々が続いている。