波を楽しむ人、凪を楽しむ人
わたしの現在の仕事は、波がある。
コンスタントにしている業務だけだと非常にゆったりとした毎日を送れるのだが、突発的に依頼される仕事があり、それが立て込むと結構な慌ただしさとなる。
ゆえに、スケジュールは定まらない。しかし、〆切さえクリアできれば、比較的作業時間を選ばない業務が多いので、最悪「寝なければ」プライベートもそこそこキープできる。
しかし頭の片隅では業務のことをおそらく365日24時間考えているし、忙しくない時期でも常に情報をアップデートしていないと舞い込んでくる依頼に対応できない。
冷静に考えると実に説明しにくい状況だなとふと気付く。でもわたしには合っている。というのも、わたしは毎日同じ事を繰り返す事が本当に苦手なのだ。
世の中には逆に毎日同じ事をして過ごしたい人も居る。そういう人にはきっとわたしの振舞いは理解しがたいのだと思う。
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思い返すと、仕事相手に臨機応変な対応を求めた事があるのだが、その際にまったく理解してもらえず、ちょっと腹が立った事が度々あった。
でもよく考えたら、彼等は「ルーティンワークを崩したくない」タイプの人たちであって、彼等にとってわたしの提案なんぞ破壊行為以外の何物でもなかったのかもしれない。
しかし、毎日同じ事を繰り返したい人にとっては、わたしの今の仕事は絶対に出来ない。逆にわたしも彼等のように毎日規則正しく同じ事を繰り返す事ができない。
世の中持ちつ持たれつ、なのだなあ、としみじみ思う。
わたしは今はおそらく、彼等の愛する「凪」を極力邪魔しないような配慮をできるようになってきている。だから、願わくば、わたしがどちらかというと波を好んで生きてる事も、理解して貰えると非常に助かるが、なんとなく「凪」を愛する人たちは、違う種の人間に排他的にふるまう人が多い気がする。