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日本人とは何か?神道編

前回は日本列島に先祖が来た流れやDNAについて触れました。
今回は神道に注目!

神道とは何か

旧石器時代や縄文時代に基礎が固められ、その後流入した複数の宗教観がないまぜになって、変遷を繰り返し今日に至った日本固有の信仰

古代史が解き明かす日本人の正体 関裕二

日本人の宗教は神道と答える人が多いようですが、言葉になされてもよくわからないですね。

日本人に宗教観がないのは、来世のことを考えないからだ。
確かに言われてみればそうで遠い未来のことすら見えていないと思う。
ましてや死後の世界などもってのほかである。

梅原猛は日本文化が成立したのは縄文文化と弥生文化は「対立と総合」があったからだ。という。
そして縄文時代には「あの世感」を持っていて、それは弥生時代以降も引き継がれたという。

そう、古代の日本人はあの世観を持っていたのだ。(現代人もある?)

梅原猛のいう引き継がれたあの世観とは次の4つだ
・高天原と根の国があるが天国と地獄ではなく、よく似た別の世界である。
・人は死んで仏になるという考え。「お陀仏様になる」
・生き物を供養するという風習
・再生の物語が神話の中心・天照の天の岩戸に隠れ復活する。
 天皇霊も大嘗祭で復活する。

確かに、「仏さん」になると言ってる気がしますね。
まぁ仏さんになるのなら神道というよりも仏教な感じです。

神道に関してはこう述べています。

そして縄文人のアミニズム・聖霊信仰が弥生時代に次第に変化し「記紀」が書かれる頃には神話も体系化され、色々な要素が積み重なり今日の神道に至る。

日本人の「あの世観」 梅原猛

梅原猛はその経過を次のようにまとめている。

・神道は8世紀に大きくかわる。
 律令神道が成立し、神学大系が整えられた。
・最澄と空海は神と仏を強調的に考えた。
 この結果、仏教に影響された神道が生まれた。
・鎌倉時代に仏教が独立性を主張し、神道も宋学の影響を受け、純粋性、
 優越性を主張するようになり、伊勢神道などの教派神道が生まれた。
・江戸時代に儒教の影響を受けて国家主義的な神道が形成された。
 としている。

日本の統治システム

古代の政治を「まつりごと」と呼ぶのは統治システムに宗教が組み込まれていたからだ。
卑弥呼や神武、崇神天皇は呪術を使っていた。

天皇と宗教と呪術は密接な関係にある。

神道を簡単に言えばそういうことだ。

巫女

日本の神道では天皇が神祀りをしているイメージが強い。
しかし、実際には実際の神を祀る主役は女性である

それが卑弥呼であり、奈良時代以降の斎宮になる。
日本の神は大自然であり、祟りを起こす恐ろしい神々である。
恐ろしい神々を宥め、楽しませるのは女性の役割だったのである。

日本が天皇の男系継承にこだわった理由

日本の神道は神祇祭祀と呼ばれる。

神(男)⇨巫女(女性)⇨権力者(天皇)というベクトルが働くシステムになっている。

そう、天皇は男で、巫女の声を聞き伝えるという仕事だったからである。
血統よりもむしろ、このシステムが理由だったようです。

そして今の天皇問題は血統で語る。
それでは揉めます。

なら、女性天皇はだめなのか?となりますが、、、

ちなみに女性天皇が出るときは王朝転換時とも言われますね。
ここはまた次回。

システムで神が男になってるけど、最高神のアマテラスは女性神では?という疑問を持たれた方、鋭いです。

ちなみに世界で太陽神が女神なのは日本だけのようです

伊勢神宮外宮に女性の豊受大神が配置されていたり、斎宮が女性なのも内宮に坐す神は男神であることになるのではないでしょうか。

ちなみに「ヤマト国家樹立時には強い王ではなく、神を宥められる王が求められた。」
と関 裕二氏は述べています。
なので神武東征ではほとんど戦いの話はなく呪術の話が多いようです。

そして神の神託を受けた巫女が、王(天皇)の妃に、そして娘が斎宮となることでこの神祇祭祀システム(=神道)は完成したのでした。

政治家と祭祀者

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