「マチネの終わりに」を観て
泥棒猫です。
昨夜、映画「マチネの終わりに」を観た。
恋愛映画はすれ違いがテーマになることが多いけど、これでもかというぐらいすれ違っちゃうのはどうしたことか。
どなたかがどこかでレビューを書いておられるとおり、アンジャッシュのコントですか?というぐらいすれ違う。
だけど、これこそが大人の恋愛のリアルなんじゃないかな。
好きであればあるほど、思いが大きいほど、すれ違う。
ちょっと勇気を出して確かめれば分かることなのに、どちらかが引いてしまう。それは痛いほどよくわかる。
それにしても・・・・
二人のすれ違いの原因は、第三者によって意図して作られるのだけど、そのことでつくづく思った。
人生は、いろいろな出来事に常に感応して、変化し続けて、影響を受けまくるんだな、と。
運命の出会いだろうが、縁があろうがなかろうが、たったひとつの投げられた小石で(映画では小石どころじゃないものをぶっ込まれてますが)あっけなく押しつぶされることもある。
それでも思いあうことができる。
というより思い続けることしかできない、どうしようもないことがあるんだよね。
非常にわたくし事ですが、自分のことに置き換えて書いていいですか。
不倫とはいえ蜜月期だと思っていたある日、突然車で追っかけまわされ高速道路で猛スピードのカーチェイス。(怖くて今思い出しても涙目に)
それは奥さんではなく、彼の元カノで。そのこともショックではあったけど、それより奥さんに本当にバレて会えなくなってからは辛かった。
奥さん宛てに元カノが送った『密告書』なるもの。8ページにも及ぶそれは私にとって石を投げ込まれたような出来事だったのです。
ぼちゃん、と。
まだ波紋は広がり続けている。
投げ込まれる前と後、景色が違う。大袈裟にいうと世界のありようが違う。
なんて言ったらいいのか難しいんだけど、横からサッと崩されてしまう恐怖の記憶、かなぁ。簡単に足元を掬われるんだなって。
壊れるのは一瞬。それが怖い。
とてもいい映画だった。音楽がまた、すごく素敵。
福山くんが、あの顔と声で
「貴女に出会ってしまった事実は、なかったことにできない」
って言うのでクラクラします。
写真は、うちから見た夜明けの景色。
太陽が昇る前って、希望に満ちてる。
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