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やって来たのは、スケキヨ案件

 泥棒猫です。

 先週は驚くことが続いて、運命論者ではない私でも人の縁だとか人生の巡りあわせだとかを考えることになった。


 そもそも、月曜日にママさん(母)から「動脈瘤が破裂するかもしれず、手術することになったよ。」とライトに話を持ちかけられ、私ひとり狼狽えていたというのに。

 だけども、落ち着いてよくよく説明を聞き、考えたら、破裂する前に見つかったことはとてもラッキーなのだ。私はまだママさんを失って生きて行けるほど強くないもの。神はその人が持つことのできる重荷しか背負わさないはず。少なくとも私の神は。・・・そう信じている。


 そして私が今ハマっている66億円ゲームで、ママさんがずっと気にしている、玄関ドアの交換のことを書いた。

 するとその翌日。思いがけない方向から扉がひらいたの。


 木曜日の夜。動脈瘤の話のときよりもっと重々しい口調で、改まってママさんが「ちょっといい?これを見てくれない?」と私の部屋に入ってきたの。

 手にはゆうパックライト。

 差出人は大阪の司法書士事務所。

「これって詐欺なの??」

「は?」


 どうやら、名古屋で独り暮らしをしていた老人男性(と言っても母と同い年)について、相続人を辿ってママさんに行き着いてるようなのだ。ざっと目を通したところ。


これってスケキヨ案件なの?😱これから金田一さん的な人が来て、事件が起こるの?😱・・・一瞬そう思ったよ。ヨキコトキク???


 ママさんは幼い頃、養女に出されていたことは私も知ってる。だけどママさんも実の両親のことは名前すら知らずに今日まで呑気に生きてきていたの。って、呑気すぎるだろ・・とは、思うけど。

 今回、相続関係図が同封されていたので、それによると亡くなった方は、ママさんの実母の弟(つまりママさんからしたら叔父)。さらにその下の妹(ママさんからしたら、叔母)が今回の件は依頼をしている。

 不動産の処分にママさんの承認も必要なんだとか。

 直筆のお手紙も入っていた。


 まあ、じっくり読んでみると、不動産って、要するにワンルームマンションひと部屋。それもかなり老朽化したビルの。どちらかというと処分費用で足も出そうな感じ。とにかく早く処分してしまいたいみたい。共益費だけ払い続けて大変みたいだから。相続というより、処分のための依頼のようだ。


 そんなことよりも、私は母方のルーツを知ることができたことに感動を覚えているの。あの相関図を送ってくれただけで、すごい宝物をもらったような気がするのよ。ママさんの母(私にとってはおばあちゃんだ!)は、今年の初めに亡くなっていた。だけど、離婚したママさんの父はまだ生きているようだ。今回の件に関係ないので、サラリと名前が記されているのみだけど。

 離婚後、ママさんの母はだいぶ年下の新しい旦那さんと結婚している。婿入りしてもらっているようだ。そしてママさんには義理の弟が三人もいて、一番下は私と5つしか年が離れていない。やるなー。ママさんの母。だけど昔のことゆえ、苦労をしてきたんだろうな。すごいよね。


 わー、これってスケキヨというよりも、ファミリーヒストリーだわ。


 人生は闇雲に流れて、人は川に流されて、流れは海へと向かっているように思っていたけど、実は逆なのかもしれない。遡って遡って源流の清らかな雫へと還って行くんじゃないかな。時間は本当はカチッと決まっていて、私は巻き戻して生き直してるのかもしれないし。


 そして人の死は、というよりも人の生は、まさかというときに思いがけない縁をもたらすのね。それは誰もが。だから命は尊く、愛おしいんだわ。いつか私が死んだら、そのささやかな死は、私のあずかり知らぬ場所で誰かの縁を繋ぐかのかもしれない。そう思ったら、生まれてきて良かったなって、そう思うのよ。

 私の少ない語彙ではこれ以上の説明は無理だわ。


 また、いつか改めてこのことを書きたくなったら再チャレンジしてみるかも😊


 というわけで、今日の66億円ゲームは、150万円全額お香典に。

 ご冥福をお祈りいたします。もうとっくに、極楽浄土か天国におられることと思うけれど。

 そしてきっと、ママさんの手術が上手くいくよう、見守ってくれているはず。

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