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数学する大学生の書評

 ゼミの先生からの冬休みの宿題(?)は「夢仕掛人・秋山仁――日本グラフ理論誕生史談――」加納幹雄著を読むことだった。他にもう1冊貸してもらったけどそれはまだ読み途中。

秋山


 どうやらこの本は加納幹雄先生が秋山仁先生のエピソードを綴ったものらしい。お二人とも日本の離散数学とかグラフ理論とかの発展に貢献している有名な先生だ。愉快なエピソードから数学に対する熱い情熱、加納先生が普段考えている事(?)などいろいろな話が書かれている。

 読み終わって、、。ん?秋山先生の話、少なくないか??表紙には秋山先生の力強い顔が大きく描かれているのに1/3くらいしか秋山先生のエピソードがない。でも、たったそれだけでも秋山先生がどれだけスゴイ人だったのか伝わってきた。微積や線形代数のような成熟した数学とは一味違った、でも今現在盛んに研究されている分野の本当に初めの一歩。私の師匠の師匠もその中の一人に入っているらしい。(すごっ!)

 ああー研究がんばろーー。新しい定理とか見つけられたら楽しいんだろうなーー。とか思った。

 秋山先生のエピソードが1/3なら残りの2/3は??
 加納先生の放談?のようなものだった。お好きな写真(カメラじゃなくて)の話とか、数学の研究の意義とか、研究者を目指す若者へのメッセージだとか。詳しい事はネタバレになってしまうので書きません。でも、とっても読みやすいタッチで軽快に綴られています。数学とは無縁な人にも数学の研究者ってこんな感じなんだなーってわかってもらえそう。研究者って気難しそうなイメージがあるけど意外と親しみやすかったりしてね。

 この本の紹介文には

研究生活で気付いたさまざまな出来事、知っておけば得をする事柄などを、軽妙なタッチでエッセイとしてまとめた。とりわけ若い人たちに送る人生談義。

 と書かれている。本当にその通りだと思う。うん。
 ただ、私は若い人にも若くない人にも薦めたい。

 研究、楽しそう。

じゃあ、今日はこんなところで。またね!!

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