何歳だって遅くない

勉強は得意だった。
小学校では特に塾にも通わず地元の中高一貫校に進学した。

中学でもちょっと勉強すれば片手で足りる順位はとれた。
苦手科目はなかった。

高校で理系科目が怪しくなった。
化学の授業に全くついていけず化学式を暗記してテストに臨んだ。
人生初の60点台をとった。
ショックだったがクラスの平均点は40点台だったから自分はまだイケてると思っていた。
隣のクラスは別の先生が担当していて平均点は80点台だった。
さすがに先生の指導の問題だと親たちが騒ぎ出して隣のクラスの先生が全クラス担当することになると私の成績も回復した。

やっぱり先生が悪かったんだ。私は悪くない。

数学の先生とも馬が合わなかったが、授業中に教科書を熟読して成績をキープしていた。

高2のとき、文理選択を迫られ、特にやりたいこともなかった私は、親と担任の「これからは理系の時代!」という言葉に流されて、興味もないのに理系を選択した。なんとなく文学部に興味はあったが、そこを卒業してどうするのと言われ諦めた。

物理と数学Ⅲが苦手だった。自分で教科書を読んでも分からず、教科担任の先生も1人しかいないため、親に言われるがまま初めて予備校の夏期講習に通わせて貰った。すごく理解できた気がしたし、実際模試の成績は学校で1番良かった。
全国的には平均にやっと届くくらいだったのに完全に安心して舐めきっていた。
後から知ったが私の学校は、いわゆる自称進学校で、世の中の本当の進学校はレベルが違かった。
正に井の中の蛙だった。

受験が近づいても、模試の結果が悪くても私は校内で上位だからと謎の安心感と、そもそも興味が無い学部へのモチベーションの上がらなさで勉強はほとんどしなかった。

結果として受験は全滅し浪人した。

浪人してそこそこ名の知れた理系の大学に入り、親も私もこれで将来安泰だと思ったが、就活が上手くいかなかった。
私より成績の悪かった子や、名前も知らない大学に行った子、就職先に困るだろうと思った文学部に進学した子達が私より大手に就職していて私の約20年ってなんだったんだろうととても落ち込んだ。
ドラッグストアに就職してなんとか理系の体裁を保とうとしたが、薬剤師を除くと八割が文系の子だった。
いよいよプライドがズタズタになったときに海外のお客さんを接客した。
受験のためになんとなく勉強した英語を必死に思い出しなんとか接客できた。
すごく嬉しかった。
英語を学び直したいと思った。外国のお客さんはそんな頻繁に来るわけじゃないし、今のままでも接客は出来るけど、何かのためとかじゃなくて純粋に学びたいと思った。

この気持ちが高校生の時にあればなぁとは思うものの、今からだって遅くない。
27で独学で英語を勉強し直して、英語を使う仕事に転職した。後悔はない。

でも、まだまだ英語を使いこなせてはいない。
今年も更なるスキルアップを目指して勉強するぞー!


#今年学びたいこと

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