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ハレルヤチャンスしない


明日は友人の結婚式。

高校のいつものメンバー、
いわゆるいつめんの中のひとりだ。

1年生のとき同じクラスだった6人組、
それから高校3年間、そして卒業したあともずっとわたしにとってのいつめんだ。

明日はそのいつめんで余興もする。
高校の文化祭で踊ったペコリナイトを10年越しで披露する。

当時は少女時代もコピーして踊ったのだが、当たり前のようにそっちを踊ろうとはならなかった。
わたしたちはダンスのスキルも体力もない、ただのアラサーになったのだ。



ドラマ『プロポーズ大作戦』では、
主人公は好きな人の結婚式で、新郎が自分ではないことを悔やみ
過去にタイムスリップをして好きな人に振り向いてもらえるように奮闘する。

そう、わたしの大好きな山Pの代表作品のひとつだ。

ハレルヤーチャンス!!!!

当時大流行した、タイムスリップができる呪文だ。




もし明日の結婚式でハレルヤチャンスができるとしても、少なからずわたしは高校生には戻らないだろう。

それくらい後悔のない大満足の3年間だったと思う。

やりたかったことは片っぱしからやった。

先輩に憧れてルーズソックスを履いたり、放課後つけまつげを付ける練習をしたり、大人数でプリクラを撮りに行ったり、スーパーに売っているファミリー用のアイスをベンチに座ってみんなで食べたり、早朝登校前に松屋のカウンターに並んで牛丼を食べたり、カラオケで全力で女々しくてを踊ったり、ZARAの看板の前でKARAの真似をしてカッコつけて写真を撮ったり。

そんなくだらなくてお腹が痛くなるほど笑った3年間だった。


華やかな3年間を過ごしていたとは思えないくらいに、今わたしは地味でありふれた生活をしていると思う。

だけどそれでいいと思えるのは、最高に楽しかった3年間があるからだ。
思い出は強い。青春は戻らないけど戻らなくていい。その儚さが醍醐味だ。

一瞬だからこそ、わたしたちは毎日を全力で楽しんでいたのだと思う。


そう、わたしは今すごく、くさいことを言っている。
きっと後から読み直したら恥ずかしい。

でも明日は友人の結婚式。
そんな楽しい3年間を一緒に過ごしてくれた友人の結婚式だ。

くさいことも言いたい気持ちになってしまう。


おめでとう。

結婚おめでとう。

明日わたしたちがいる場所が世界一幸せだと確信している。

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