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時間ピッタ!でファシリテーションする技術


はじめに

日々のミーティングやプレゼンテーションなどで「時間ぴったりですね、すごい!」とお褒めの言葉をいただくことがあります。
ありがたいなと思いつつ、いまだに時間ぴったりに進行できないことだって全然あります。
であれば自分が時間ぴったりに進行するために心がけていること、うまくいかなったときに起こったことを書き留めておくと、未来の自分、そしてどこかの誰かの役に立つのではと思い、本稿を記すことにしました。

時間ピッタ!を妨げるもの

もし、ミーティングが決定事項をブロードキャストするだけのものであったなら、時間に対して影響を与える変数で主要なものは決定事項の数と伝達者の話すスピードに絞られます。
これらは事前に確認することができるものなので、準備さえしておけば時間ピッタ!に終わらせることは難しくありません。

Agendaに対して参加者が意見を述べ、議論を通して結論にたどり着く形式のミーティングであれば、参加者の数やそれぞれの発言、発言を受けて思考する時間など変数の数がグッと増えます。また、ミーティング以外でも、ふりかえりのようにAgenda自体がリアルタイムに生成されていくものは変数が多い場です。
そしてこれらは事前に確認することができない、その場で生まれてくるものなので、着地するまでにかかる時間を変動させる要因になります。

話としては大いに盛り上がったものの、当初たどり着きたかった結論にたどり着かなかったという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。(私もつい最近ありました)

では、そういった不確実性がある中で、あらかじめ定められた時間内に当初期待していたゴールまでたどり着くにはどうしたらよいのでしょうか。

時間を操る技術

ここでは、時間内に着地するための技術をいくつか紹介しています。

余裕のあるAgenda

2大きな議論がなくスムーズに進行した場合に予定の7割位の時間で結論までたどり着きそうなAgendaだと、多少議論が白熱していてもなんとか時間内に終わらせることができます。
たとえば30分の予定なら、20分くらいで着地するAgendaを用意しておくとよいでしょう。

予備テーマの準備

逆にスムーズに進行しすぎているときは、何か話すべきことが話せていない可能性もあります。そういったときにそなえて掘り下げる質問、広げる質問を用意しておくことをおすすめします。

先日、とあるインタビューにてインタビュアーとして参加する機会があったのですが、そのときはまず時間内に終わらせるため予定していた質問を優先して聞いていき、後半余裕が出てきたタイミングでそれまでの質問を掘り下げる質問を追加していきました。予備テーマを持っていたおかげで掘り下げられたのですが、これが何も準備していない状態だと掘り下げることができず単純に早く終わっていたことでしょう。

ぶった切る

話が大いに盛り上がっているとき、それはときに脱線を生みます。本筋から逸れてるな、と思ったら思い切って「いったんもとの話にもどりましょうか」と戻していきます。
これがとても難しくて、「本筋とはいえないけれどもまったく逸れているともいえない」状況がごまんとあります。つい最近もこの状況に陥り、話したことの満足感はあるけど前に進んだ感はない、という着地でした。
ここは、いかに盛り上がったとしても時間がある程度経過したらぶった切る、という思い切りが求められます。
リーンコーヒー形式はここが仕組み化されていて、7分経ったらいったん打ち切って話を続けるかどうか決めるというアプローチをとっています。そういう仕組みをつかうのもよいでしょう。

時間ピッタ!でいこう

設定した時間枠に対して余裕をもつ。
余裕の中で議論の質を高めるために深掘り質問、幅広げ質問をもっておく。
ある程度バッサリと議論を打ちきる。

これらの合わせ技が時間ピッタ!を生みます。

時間ピッタ!で進行できないとき、後続の予定に影響を与えてしまったり、議論を尽くせないことでモヤモヤが残ったりといった課題が生まれます。裏を返すと、時間ピッタ!で進行できると他の予定への影響がなく、議論についてもやりきることができ、トータルで仕事の質が高まっていくわけです。
言うは易しで大変なんですが、時間ピッタ!めざしてやっていきましょう。


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