額に入れて飾りたいくらいの目標ができた!・・・その目標、飾りっぱなしになってませんか
ワクワクする目標
皆さん、目標設定はお好きですか。あまり好きじゃなかったり、苦手だったりする方が多いのではないでしょうか。
目標設定は、文字通り目指すところを明確にするという狙いがある行動です。そして、実はモチベーションにも大きく関与する行為なのです。
いまの自分たちでは達成できない、けれど成長を遂げることで達成できるかもしれない高いレベル。そして、自分たちがそこに到達したい、と思える魅力的なゴール。そんなチャレンジングな目標は、私たちのモチベーションをぐっと引き出してくれます。
いつ目標を確認してますか?
さて、ここからが本題。チャレンジングな目標ができました。チームメンバー全員が達成したくてたまらない、意欲を掻き立てる素晴らしい目標です。額に入れて飾りたいくらいです。
チームのConfluenceのトップページに、デカデカと目標が掲げられます。さあ、私達はこの素晴らしくも困難な目標と向き合い、必ずや達成してみせようぞ!
時は経ち…
あれから3ヶ月が経過しました。上長と4半期の面談を行う時期です。さて、目標どんなの立てたっけな…たしかConfluenceに書いてあったっけか。
うわ…私の目標、高すぎ…!?
3ヶ月前に意気揚々と掲げた目標を、私達はたしかに達成したいと願っていました。そして、願いは願いのまま。特に具体的なアクションもせず、チャレンジングな目標を立てたことに満足してそれきり。
自分たちの伸びしろに期待して設定した高い目標。あれから3ヶ月が経ち、自分たちの現在地から目標までの勾配は以前より急峻なものになっています。なんせ自分たちは特に成長せず、時間だけが経過しているのですから。
この目標を立てたのは誰だ!
そうこうしているうちに時は過ぎ、また4半期面談の時期がやってきました。さて、目標どんなの立てたっけな…たしかConfluenceに書いてあったっけか。
この目標を立てたのは誰だ!
目標が以前より高くなったわけではありません。ただ時間が過ぎ去っただけ。けれど、その時間の経過はチャレンジングだった目標が無謀な目標だと感じさせるには十分すぎる長さだったのです。
チャレンジングな目標はチャレンジングであるがゆえに何もしなければ達成はできない
無難な、今の能力で達成できる目標であれば、4半期面談のときに確認するくらいの向き合い方でも難なく達成できるでしょう。
でも、あなたが設定したのは今の自分達では達成できないチャレンジングな目標です。「どうやって達成するか」を考え抜かず、面談時にのみ思い出す…そんな関わり方では達成できないものなのです。
じゃあどうするか。ひとつ有効なのは、「目標を小さく分割する」ことです。
「タンゴをマスターする」ではなく「週一回タンゴのレッスンに参加する」
引用文にあるとおり、達成しやすいベンチマークを設定したほうが成功の確率は上がります。高い目標は額に入れるのではなく、まな板の上に置いて千切りしてあげるべきなのです。
小さい成功の積み重ねで自己効力感を高める
小さく分割された目標を達成することで「自分にはこれをやりきる力がある」という自己効力感を高めることができます。自己効力感は学習意欲を引き出し(学習すれば成功率が高まる、という自信があるため)、それが成長を呼びチャレンジング目標の達成へと私達を導きます。
いい目標は飾るためにあるのではなく達成するためにある
目標設定の達成感に浸り、実際に行動することがおろそかになる。文字にすると「そんなことあるの?」という印象ですが、けっこうあるのです。
目標達成に向け、小さく成功体験を積みながら成長し着実に行動していくか。
目標設定に満足し行動せず、チャレンジングな目標が無謀な目標に変貌していくのを温かく見守るか。
どちらに転ぶかは、あなたたち次第。せっかくなら達成を目指してみませんか。